ぞろぞろさんぴー -3-



『信じらんねェ…』
 目の前の光景に、ゾロはまた唾を飲み込んだ。
 ぬるつく隻眼ゾロの指が蠢くたびに、コックはあえやかに喉を反らせてビクビクと跳ねる。気が付けばその様子を目に焼き付けようと、ゾロは白い腿を掴んで限界まで広げていた。長い下腿にはしっかり臑毛も生えているのに、それが所在なげに揺れる様は何とも情欲を煽る。
「おい、腹巻きに入ってるローションを俺の指に垂らせ」
「お…おぅ」
 言われるがままに従ってしまうのは、2年の月日が培った迫力の差なのか。あるいは、コックの身体をこんなにも把握している《先輩》に教えを請いたいのか。
 羞恥に全身を染めながらも、コックは痛そうな素振りは見せなかった。驚くほどちいさくて綺麗な色をしたピンクの肉壁も、ローションを垂らせば指が2本から3本に増えても甘い声しか漏らさない。
「ケツ孔、左右に広げてみろ」
「…ゃ…」
 コックが微かに抗ったが、宥めるように隻眼ゾロがキスをすると、上体を捻らせた不自然な体勢ながら、すぐとろんとしたように緊張を解いてしまう。濃厚な隻眼ゾロのキスは唾液を交わすような激しいもので、コックの髄をとろかすくらいに巧みらしい。 
悔しさを感じながらも、抵抗が無くなった肉襞を広げてみると、きゅっと締まった外観からは信じられないくらいやわらかく開く。これがポイントを押さえて解したという状態か。
「すげ…奥までピンクだ」
 ケツ孔だけではなく、チンポまで綺麗なベビーピンクを呈していて、金色のにこ毛を濡らして屹立する様は、男のものだというのにやたらと可愛い。
「だろ?まだ男を知らねェまっさらなケツまんこだ。傷つけないように大事に抱けよ?とろとろにしてやりゃ、信じられないくらいにイイぜ」
「うっせ。てめェは血まみれにしたクセに」
「反省してっから助言してんだ」
 鼻で嗤って、隻眼ゾロは広がった肉筒の中へと人差し指を挿入した。
「いいか?この奥の、指二節分くらいのトコにコリっとした膨らみがある。こりゃ膀胱の下にある前立腺ってやつだ。ここをコックの表情を見ながら最初はやわらかく擦って遣って、段々激しくしていく。こんな感じに」
「ひ…っ…ゃあ…っ…」
 ローションをたっぷりと塗っているせいか、ぐりぐりと指が蠢くとたらりと液が溢れてくる。コックが自ら濡れているかのように見えて、ゾロの陰茎は視覚的刺激だけで痛いほどに勃起していた。今すぐここに突っ込みたいが、この期に及んでコックを血染めにするのは嫌だった。こうなったらとことんコックのGスポットを習得してやる。
「んで、感じてるからって焦っちゃいけねェ。気持ちは良くても、肛門括約筋が解れるのには時間が掛かるからな。その間は他んトコを弄ってやんだ。例えば、この辺だ」
 隻眼ゾロが空いている方の指でツゥ…っと伝った場所は、コックの脇腹から乳輪にかけてのエリアだ。シャツは申し訳程度に腕に絡んでいる程度で、白い胸と先端に色づくピンクの尖りは剥き出しになっているのだが、何故か旨そうなそこを直接弄りはしない。
「さっき擦って刺激はもう与えたから、今はゆるゆると焦らすように周りを責めてやれ」
 促された場所は浮いた肋骨のカーブで、舌を這わせたり歯を立ててやると面白いように嬌声が上がる。娼婦のようにサービスで喘いでいるのではなくて、羞恥に声を殺そうとしているのに、我慢できず漏れ出てしまうというのがなんともそそる。
「も…直接、弄れよォ〜…」
 半泣きになってコックが音を上げるのも当然だろう。先程から胸の尖りも花茎も硬く痼っているというのに、決定的な刺激を避けられてひたすらもどかしい快感を与えられているのである。
「良い子だから、もーちっと我慢しろ」
「う〜…」
 背後から耳朶を噛まれたコックが、心なしか甘えたように鼻を鳴らす。そういえば元々コイツはジジコンだったり、年上の男に弱いところがある。基本的に押しの強いヤツにも弱いから、こんな風にどっしりと構えた隻眼ゾロは超ストライクゾーンなのだろう。
「ココが好きなんだよな?気持ち良いか、サンジ」
「す…好き…」
 ぐじゅりとケツ孔を弄られたコックは、恥じらいながらも素直な台詞を吐いてしまう。よほどイイところを刺激されているらしい。
「指とチンポ、どっちが好きだ?」
「わ…分かんない……」
 ぽっと頬を染めて嫌々をするコックは何とも言えず愛らしい。そんなコックを良いように嬲る隻眼ゾロは、我ながら(?)エロいオッサンそのものだ。
「未来のてめェは、チンポが大好きだぞ?しゃぶるのもケツに突っ込まれるのも大好物だ。指ばっかで責めてると焦れたみてーに《挿れろ》ってねだってきてよ。突いてやったら旨ェ旨ェって涎垂らして腰を振るんだが、その様子が絶品なんだ」
「そ…んな、気色悪ィじゃねーか…」
「んな訳あるか。うちのコックは艶っぽくて最高だぜ。未来のてめェだからな」
 何だか聞いているゾロの方が照れてきて、歯茎が痒くなってきた。しかしコックはとろんと目がとろけてきて、うっとりと隻眼ゾロの愛撫を受けている。実はこういう台詞に弱いのか。
 どうやら隻眼ゾロは2年の間、ロマンチックなコックに合わせてピロートークの修行にも余念がなかったらしい。
「てめェに挿れたくて、俺のがギンギンになってんの分かんだろう?てめェがエロくて可愛いからこんなになってんだぜ?ほら…握ってみな」
「わ…っ!で、でけェよ…。つか…こんなの入るわけねェ…」
 隻眼ゾロに手を引かれて布越しに股間を握らされたコックは、怯えと驚嘆の混ざった眼差しを見開いた。
「そこのヤツのは、俺よかちっと小さいから大丈夫だ」
「何だとっ!?」
「2年で縮むよか良いだろうよ」
 確かにそうだが、やはりプライドを刺激されてしまう。
「少なくとも、コックよりゃでけェぞ?」
「だったら見せてやれよ」
「お…おぅ」
 未来の自分まで見ているのでやはり羞恥は混じるが、売り言葉に買い言葉で勢いがついていたせいか、ニッカポッカの前立てを緩めると、天を突く勢いの雄蕊をビコンと飛び出させた。
 見た途端に、コックが大口を開けて不平を鳴らした。
「…っ!嘘つきっ!!こっちもバカみてーにデカイじゃねェかっ!は、入るわけねーっ!」
「入る入る。その為に馴らしてんだろ?それでも心配なら、しっかりてめェの口で濡らしとけ」
「え?」
「銜えんだよ。コツは教えてやっから、こいつのしゃぶってやんな」
 コックの蒼い瞳が開かれ、迷うようにきょろきょろしていたが、アホみたいに可愛い唇に性器を含まれるのだと思ったらゾロの方が堪えきれなくなって、小さな丸い頭をがしりと掴んで腰を寄せていく。
「ややや…やめ…っ!」
「銜えろよ、サンジ」
「……てめェ…狡ィ」
 高圧的なのに、どこか拗ねたような色も含ませて名前を呼んでやると、嫌がっていたコックの抵抗が止まってしまう。そんなにゾロから名を呼ばれたがっていたのかと思うと、ますます雄蕊が怒張してしまう。びきびきと張り出した血管が今にも切れそうだ。
「でかいし…なんか、湯気たってねェ?」
「ほかほかで旨そうだろうが」
「うう…俺、もうホットドック喰えねェかも…」
「俺ので馴れろ」
「ん…っ…」
 顎関節を押して半ば無理矢理口を開けさせると、おずおずと舌を伸ばしてちょんと鈴口に伝わせる。
「しょっぱい…」
「うっせ」
 二人の遣り取りがやたらと初々しいのか、隻眼ゾロはニヤつきながら見守っている。
「可愛いなァ〜お前ら。俺にもこんな時期あったかな〜」
「あんた、いちいちオッサンくせェな」
「うっせェな。減らず口叩いてっと、俺のチンポをこいつのケツ孔にねじ突こんじまうぞ」
「それだけは勘弁してくれ」
 幾ら緩めても今のゾロのでさえキチキチだろうに、凶悪そうな隻眼ゾロのチンポなど突っ込まれてはコックのケツが破壊されてしまう。これから毎日お世話になるのだから、適切に保護育成してやらねば。
「良いから素直に教えを請えよ。ほら、コック。そいつのカリの付け根を舌先で扱いてやれ。いっしょに指を丸くしてよ、竿んトコも上下してやんだ。で、時々先端を吸って上目遣いにチラ見してやれ」
「…最後のはなんだよ」
「その目つきに弱ェんだ。下手すりゃそれだけでイっちまうこともある」
 未来のコック、そのエロさたるや如何ほどのモノなのか。これほどこなれた感のある隻眼ゾロを目線だけでイかせるとは、素晴らしい技量だ。
 だが、実際にやって貰うと技量がどうこう以前の問題なのだと気付く。今のコックは舌遣いや愛撫のテクニックはまだまだなのだろうし、態度にも余裕など一欠片もないというのに、見上げてくるその眼差しに《気持ち良いか?》と伺うような色があって、それが堪らなく《クル》のだ。
『堪らんねェ…確かにこりゃあ、ぶちまけてやりたくなるツラだぜ』
 我慢できなくなってゾロが腰を振り始めると、咽頭を突かれて噎せてしまうのだが、そんな表情も嗜虐心をそそってしまう。咽奥にもどろりとした白濁を放出したくなるが、まずは下の口を味あわねばなるまい。油断していると、堪えきれなくなった隻眼ゾロにお初を奪われかねないのだから。
 惜しみながらもズル…っと雄蕊を咥内から抜き出すと、愛撫を続けていたコックの舌がそれを追いかけるようについてくる。
「そんなにしゃぶっていたいくらい旨かったか?」
「…バカ」
 悔しそうに睨み付ける上目遣いの眼差しに、思わず頬がニヤついてしまう。そんな様子を更にニヤニヤと見守りながら、隻眼ゾロが次第に肉筒を抉るピッチを早くしていった。
「ん…ぁあ…っ!」
 じゅぶじゅぶと淫らな水音を立てる場所を、《大丈夫か》と心配になるくらいの速度で指が出し入れされても、コックは嬌声をあげてのたうっている。
「さーて…お膳立てはしてやったぞ。そろそろ良い塩梅だろう」
「あ…ぁ、今…俺…動けねェ……ケツがじんじんして……」
 どこもかしこも感じやすくなっているらしいコックは、絶頂の手前で刺激を止められて生き地獄を味わっているらしい。今ならどんな恥ずかしいプレイでも望んで受けそうだ。
「身体中感じまくってるもんな。苦しいよなー?でも、てめェは動く必要ねェ。ん、良い子だ…サンジ。ほら、自分で脚抱えて大好きなチンポを銜える準備しな。上の口と下の口に、たっぷり喰わしてやっからな」
 隻眼ゾロはそっとコックの身体を椅子に座らせると、両脚を膝裏で抱えさせる。落っこちないように支えてやりながら自分は床に降りると、コートとニッカポッカの合わせ目からずるりと長大な雄蕊を持ち出した。
「…っ!」
 なるほどこれはデカイ。長さも太さも格段にアップしている。服の上から見てすらヤバそうだったそれは、古代の怪物もかくやというような威風を見せてコックの唇に突きつけられた。まさに《口を犯す》といった風情だ。 
「ほら…銜えろ、サンジ。おい、てめェもぼやっとしてんじゃねぇ。コックは限界直前だから、ちょっとした刺激でイっちまうぞ?」
「分かってるっ!」
 隻眼ゾロの大きすぎる雄蕊を、顎が外れそうになりながらようよう銜えるコックは、苦しそうに身を捩る。その腰を引いて怒張した雄蕊をケツ孔に添えると、ぐぷりと亀頭部分を食い込ませていった。
「きつ…っ…」
 あれだけ解しても、元々が小さいのだから仕方ない。ギリギリと食いちぎりそうな勢いで雄蕊を締め付けてくるコックは、涙を零して隻眼ゾロのチンポに噛みついてしまった。
「痛ててっ…おい、早いトコ突っ込め…っ!」
「でも…こんなに腰細いんだぞ?壊れねェか!?」
「カリまではいりゃ大丈夫だっ!生殺しの方がしんどい。いいからとっとと突っ込めっ!!」
「おい、コック…マジで大丈夫なのか!?」
 コックの視線がゾロに合わされたかと思うと、閃くように笑顔を浮かべる。上と下から責められて苦しいだろうに、二人のゾロをこんな細身で受け入れてくれるのか。
「…分かったっ!」
 覚悟を決めてズブズブと雄蕊を突き込んでいれば、ローションの滑りを借りて意外とスムーズに挿入を果たす。入り口はぴっちりと張りつめているが、今のところ切れたりはしていないようだ。
「うわ…。入っ…た」
「うん…ぅん……」
 隻眼ゾロの雄蕊があまりに大きいので一度引き抜き、鈴口を舐めさせられていたコックがこくこくと頷いた。その瞳は感動に涙ぐんでいる。こいつ、どれだけゾロのことが好きなのか。
「てめェで…俺んナカが、いっぱいだァ…」
 その言葉と表情があまりに幸せそうだったものだから、どくんと拍動するようにして二人のゾロが容積を増す。
「ゃ…ナカで、デカくすんなァ…っ…」
「だったら煽るようなこというな、このアホアヒルっ!!」
「ばかまりも〜…。怒るなよォ〜」
 ひっくと喉を鳴らして泣くコックを二人して撫でてやると、ふにゃんと安心したように目を細めるから、ゾロは改めて様子を伺いながら注挿を始めた。ずぷぷ…と少し引き抜いては、クンっと勢いをつけて突く。よし、まだ裂けてない。
 きゅうぅっと締め付けてくるだけでなく、蠢くようにうねる肉壁は絶品で、どんな娼婦よりも狂おしい快感でゾロを責め立ててくる。コックを抱いているはずなのに、急所を掴まれたゾロの方が包み込まれて抱かれているようだ。
「てめェ…最高だぜ、サンジ。なんつー気持ちイイ締め付けしてんだ。エロくて…ぬるぬるしてて、あったかくて…。最高のケツ孔だぜ」
「うっ…せェ…」
 はァはァと荒い息を吐きながらも減らず口は叩き続けるアヒル口を、また隻眼ゾロの雄蕊が塞いだ。更には腕を伸ばして、今にもイきそうだったコックの花茎を付け根から握ってしまう。
「いへェ…っ!」
 雄蕊を口一杯頬張ったままくぐもった悲鳴を上げるが、隻眼ゾロは手を離さない。
「心配すんな。丁度良いとこで開放してやっから、お前は安心してズコバコ突いてやれ。俺が教えたポイントは覚えてんだろうな?」
「ああ、分かってる」
 ただ、それが雄蕊でちゃんと再現できるかどうかはまだ不明だ。懸命に探っていくと、何とかそれらしき痼りに行き当たったらしく、コックが狂ったようによがり始めた。
「らめ…ら、らめ…ふぉこ……やはィっ」
 そう言われて引くほど枯れてはいない。そのままゴッゴッと痼りを抉ってやれば、コックは脚をひくつかせて涙を零し、ふるる…っと身を震わせて奥津城を蠢かせた。
「らしたい…ちんぽ、はらして…はらしてェ……っ!」
 多分《離して》と言いたいのだろう。雄としての生理で、放出したい衝動が高まっているのに堰き止められているのが辛いのだ。
「うぅ〜うーー……っ…」
「凄ェ…っ…」
 肉壁の収斂に歓喜の声を上げるゾロと、感じすぎて悲鳴を上げるコック。そこで丁度隻眼ゾロの拘束が解けた。
「さーて…一杯出せよ、サンジ」
 からかうような隻眼ゾロの声に合わせ、堰き止められていた白濁が一気に弾けて、二人の服や肌を汚していく。ぎゅぅ…ぎゅうう〜っ!と間欠的に締め上げられたゾロも、堪らず最奥へと熱い迸りを放った。あまりの量と勢いに、一瞬《ぷわっ》と腸壁が広がるのを感じたほどだ。
 ドク…ドク……っ!
 放出は長く続いた。ダラダラと淫らがましく垂れ流された残渣にまで感じてしまう。
「ぅあ…ぁ……っ…」
 ハァ…ハァ…と暫くは身動きも出来ずに抱き合っていた。コックは縋り付くように腕を伸ばし、いつの間にか金色の頭は胸板に擦りつけている。隻眼ゾロは《気持ちよかったか?》と囁きかけて、丸い頭を撫でつけて遣っていた。この辺は年上の余裕なのか。(おっ勃てたチンポはそのままなので、外観的には問題があるが)
「はァ〜〜…すげ、ヨかった……」
 荒い息を吐きながら満足げに囁いてやると、焦点が合わなくなっていた蒼い瞳にもやっと意志の光が戻ってきた。はにかむような表情が可愛くて、思わず鼻面にキスをしてやったら、《へへっ》と子どもみたいに笑っていた。
 《こんな奴だったのか》と、今更ながらに愛着が深まる。
「あ〜…なんか、スゲ……てめェのが、俺んナカでイったんだなァ…」
「なんか吃驚すんなァ?今日の夕食時分までは、こんなコトになるなんて想像もしなかったぜ」
 照れくさいような喜びを分かち合いながら頬を寄せ合う二人に、隻眼ゾロもどこか満足げに微笑んだ。
「よしよし。なかなかイイ初体験が出来たな」
「おー。ま、あんたのおかげでもあるかな?」
「そーだろそーだろ。じゃあ、次は俺が満足する番だな」
「…え?」
 隻眼ゾロはあろうことか、ゾロのアキレス腱目がけて足払いを喰らわせると、驚愕に息が止まりそうな二人をそのまま床に引き倒して、強引にコックの体位をぐるりと回してしまった。要するに、繋がったままの雄蕊を中心軸として、抱き合う形だったコックを後背位にさせたのである。勿論途中でコックが《いひゃぁあんっ!》と悲鳴を上げていたが、聞いちゃあいない。
 そのままゾロの胸にコックの背を凭れさせる形にして、正面から雄蕊を銜えさせると、腰を使ってコックの咽奥を突いていく。
「ん…んん〜っ!」
「おい、ボヤボヤすんな。てめェも腰使え。コックは連続して2、3回イかせると、正気を失ってめちゃめちゃ乱れんだ。ありゃあ絶品だぞ?すげェアヘ顔にぶちまけてやると、旨そうに舌なめずりすんだよ」
「んんっ!」
 《ムリっ!》という風にコックは首を振ろうとするが、隻眼ゾロも限界近いらしく容赦しない。奥まで刀身を収められないもどかしさもあってか、コックに銜えさせたまま竿を自分の手で扱くと、端正な眉根を寄せて瞼を伏せた。
 ゾロも促されるまま律動を再開する。既に一度放った肉筒は体位の変換も手伝って白濁を漏らしており、尻肉を持ち上げては突き落とすのを繰り返すと、《じゅぶ…》と音を立てて床に漏れていく。今やコックの股間は淫らな液でどろどろだ。
「すげェ…下が洪水になってんぜ?これなら俺と若い奴のチンポ銜えて、二輪差しもいけるんじゃねェのか?」
「ん〜…っ!」
 殊更嬲るような発言にコックはぽろぽろ涙を零して助けを請うが、隻眼ゾロは実に愉しそうに追い打ちを掛ける。
「すぐに上も洪水にしてやんよ。ほら…イくぜ?」
 ずるりと口から引き抜かれた凶悪そうな雄蕊が、最後の擦りあげによって夥しい量の白濁をコックの顔面にぶちまける。
「ひ…ひでェ……」
「はは。よく似合うぜェ…」
  どろりとした精液にまみれたコックの泣き顔は、背筋がゾクリとするほどに淫らだった。この姿を思い出すだけで御飯三杯…いや、抜かず三発はいけそうだ。
 今やコックは、《ご○んですよ》を越えるゾロのオカズ…いや、大好物だ。メインディッシュだ。
 半透明の液体は重力に従って、だらりと首筋から胸元へと垂れていく。それがコック自身の放ったモノと合わさって、細身のしなやかな肢体を淫猥に飾る。
「ひ…ひぅ…っ…」
「おーお、イイ格好してんなァ…。ケツも裂けてねーし、初めてでいきなりこんだけ感じてんだから、多分すぐにファックだけでイけるようになるぜ?」
「マジか?」
「おお。2年後のコックなんざ、乳首弄ってやるだけでイけるしな」
「ほォお〜…そういや、乳首はまだ弄ってねーな」
「へェ…」
  興味津々になってしまったゾロは、下から突き上げながら乳首を二指で摘んでみた。それだけで《ひぃんっ!》と叫ぶコックは、相当ココが弱いらしい。隻眼ゾロはその辺をよく知っているらしく、先程まで散々放置してきたそこを咥内にぱくりと銜え込むと、乳輪ごと大きく吸引してしまう。
「ぁああ…っ!そこ、ダメ……っ…」
「へェ?さっき派手にぶちまけたクセに、もうおっ勃っててるくせにダメなのか?」
 ピンっと隻眼ゾロに花茎の先端を弾かれたコックは、真っ赤になって嫌々をする。どうやら言葉責めにも弱いらしく、ぷくんと滲む雫がもう鈴口を飾っていた。
「折角二人いんだ。おい、てめェさっさとナカ出ししろよ。二人して乳首責めんぞ」
「おぅ」
「そ…んな……っ!」
 先に放出した白濁で滑りの良くなった肉筒を激しく突き上げてやると、ゾロの雄蕊は見る間に硬さを取り戻していく。それでも隻眼ゾロはなかなかゾロがイかないことに焦れたのか、何かを探すように辺りを見回した。
「確かこの辺に…ああ、あった」
 引き出しを開けてカトラリーをひっくり返していた隻眼ゾロは、中から細長いストローを取り出す。それはやわらかい樹脂で出来たグニャグニャのストローで、ルフィが自分の腕みたいだと面白がって買ったきり、一度しか使われていないものだった。吸引しても殆ど口の中にジュースが入ってこないから、焦れったくて使わなくなったのだ。
 一体どうするのかと見守る二人の前で、膝を突いた隻眼ゾロはコックの尿道口にストローを押し当てた。
「お…おいっ!」
「やだ…ちょ、あんた…やめっ!」
「動くなよ?血尿出るぜ」
 細いストローがゆっくりとコックの花茎に埋め込まれていくのを、若い二人は息を呑んで見守った。


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