ペローナちゃんが12歳位、クマシーが26歳位の設定、母親同士が姉妹でその父親はモリヤ様。
本当は決められた許嫁(政略結婚)が居たがサンジの父親にほれ込み狂言騒ぎになりしぶしぶ合意して、結婚合意しペローナちゃんが生まれる。







「おい!見てみろ!お前と同じ名前だぞ!これをお前と思ってロンドンに連れて行ってやる!光栄に思え、ホロホロ」
独特な笑い声ではしゃいでる、従妹を見てクマシーは溜息をついた。
さっきまでは原宿で自分の服を夢中で買いあさり、ここ渋谷の「ムギワラ」と言う専門店にやってきた、アニメの某アニメの専門グッズ店らしい。
こうしてみると、かわいい少女に見えるが、実はスキップしてすでに大学で心理学の研究をしてるとは思えないだろう。
しかも自分同様祖父はアメリカでも指折りの大企業「ゲッコー」の会長だ。
「日本にいる、兄に会いに行く!一人でも行く!」
そう言い出した時はびっくりした。
なんだかんだ言いつつ彼は孫娘がかわいくてたまらない。
自分もこの自分に対し尊大な態度をとりながらもなついてくるこの従妹がかわいくて仕方がないのだが。
そのため急遽日本に商談を持ち掛け、今回出張の形で来る機会を作り、ペローナを連れてきた。
「モリヤ様うれしいぞ!ありがとう!」
そう言いながら、抱き着かれた時の祖父の顔ときたら・・・・

「クマシー?」
ボーっと考えてたら、ペローナに怪訝そうな顔をされた。
「もしかして、仕事うまくいかなかったのか?俺の為に仕事無理に作ってくれたんだろ?」
このツンデレ感が・・・と、思ったところでクマシーは元に戻った。
「大丈夫だよ、ペローナ。ちょっと飛行機の時間とか考えてただけだ、もう1泊しようかどうするか。」
「そうだな、まだスカイツリーとやらにも、行ってないし回りたい気はするがマミィが心配するから予定通り帰ろう。」
大きな熊?のぬいぐるみを抱きかかえたまま、ペローナが言う。
「そう言えば、なんか目的があったんだろう?お兄さんに会って目的は果たせたのか?」
聞けばペローナが、嬉しそうにうなずいた。
「引っ越しの片づけをしてたらダディの日記や手紙が出てきてな。あのダディが・・・・と、マミィとビックリしてたんだ。
 しかも日本語で書かれていてよほど読まれたくなかったんだろうとは思ったんだがな、ちょっと頑張って読んでみたんだ。
 そしたらそれはサンジに対する謝罪とサンジ宛の手紙の束だった。捨てるのも燃やすのもはばかられ、サンジに送ろうかとも
 思ったが、ダディの日記の内容や来た時のサンジの態度から、見た後の精神状態が危ぶまれて、顔を見て決めようと思ったんだ。」
そこまで一気に言い切って、言葉を切った。
こちらとしては、急に言い出すからそんなことだろうとは思っていたが。そんな事情だったのか。
「それでどうすることにしたんだ?」
「今回行った時、サンジはめちゃ落ち込んでた。多分ダディがこの状態のサンジに怖くなって逃げ出したんだろうなー、って思うくらい。
 でも少しづつ這い上がって来てるところだった。オレがカマかけたら、自分から吐き出せる位に。それにゾロもチャンと解っていた、
 あの二人なら大丈夫だ。ホロホロ」
それって、爆弾投下する気だな・・・と、思いながら、そう言えば専門家だな。
と、思ってその後の二人のフォローがてら遊びに来るだろう従妹の横顔をみて。
モリヤ様に言って日本出張時にはペローナ同伴の承認をもらうよう頼もう。と、思った。


その後、ペローナの甘えから日本支社ができ、自分が支社長に据えられ留学と称してペローナが一緒に住めるようになるなんて、
その時のクマシーは思ってもみなかった。



END







実は、「ペローナちゃんスキップで実は大学生」設定は、私の脳内にあったのです。
それをどんぴしゃ当てて番外編を書いてくださったルナさん、すごいお見通し(笑)
祖父がモリヤ様ってのもいいですね。
従兄のクマシーとのコンビも気に入ってるので、いつかほんとに日本に移住してくれるのがいいなあ。
素敵な番外編を、ありがとうございます!!










ペローナの夏休み