2日後の午後、島に着いた。ログが溜まるのに3日かかると言う。
そして、ゾロは今、歓楽街にいる。

ウソップに相談したところ、豪く驚かれた。
世の中の女、見る目ねぇんだなと言われた。
しかし、アッチの経験が無ぇわけじゃねぇと言うと、そりゃ人としてどうよと呆れられた。
その後延々と、そりゃもう延々とウソップの麗しの恋人(あくまでウソップ曰く)への気持ちを聞かされた。
半分は寝ていたが・・・・・・。
そして、漸く本題に入った頃には空が白み始めていた。
「でな、ゾロ。」とウソップが切り出した。

オレはゾロみてぇに女買ったことぁねぇ。ていうか、んな気にもならねぇ。だって、カヤじゃねぇんだぜ。
カヤみてぇに美人で、可愛くて、華奢で、かと思うと強くてよぉ(中略)な女の子、いねぇだろ?
幾ら中味も外見もそっくりだとしても本人じゃねぇし。だからよ。ゾロも試しにやってみな。
その人以外、目の前にしてその気になるかどうか。
ま、男だから欲情しちまうかもしれねぇが、そん時はその人の悲しそうな顔思い浮かべてみな。
萎えたら、そりゃ恋だ。間違いねぇって。あ?てめぇに礼言われると、ビビるぜ。
ま、いいってことよ。いつでも、どんと来いって。で、相手誰だよ?
・・・・・い、いえ、聞きません。ごめんなさい。










歓楽街を出てGM号に着いたのは、島に着いた日の翌晩だった。
――――思ったより時間食っちまったな。
ちゃんと昼前には歓楽街を出たのだが、生来の迷子癖を遺憾なく発揮し、気がつけば夜になってしまっていた。

――――コック、待っててくれてっかな?
そう、ゾロはサンジに言ったのだ。
初日船番のサンジに対し、「明日の夜、返事すっから待っててくれ。」と。
その時のサンジの笑顔が、妙に引き攣っていたのを覚えている。
もう、あんな顔はさせねぇと、ゾロは思う。

縄梯子を上り、甲板に足を着け、キッチンへの階段を上がり、ドアを開けた。
――――んあ?いねぇのか?
そう思ったのはムリもない。
緊張していて外からは気付かなかったが、キッチン内は明かりも点いておらず真っ暗だった。
ゾロは少しの間、呆然と立ち尽くしていた。が、徐々に目が慣れてきて、また人の気配を感じて奥へと足を進めた。
そして、テーブルの下を覗き込む。
「・・・・・・何やってんだ、てめぇ?」
そこに、膝を抱えて座り込んでいるコックがいた。
ゾロが声を掛けた瞬間、ビクッと肩を震わせて。額を膝頭にあてて俯いているため、顔は見えないが。
「どうした?」
肩に触れようと伸ばしたゾロの手を、サンジは即座に払い除ける。
「触ん・・・じゃ、ねぇ・・・。」
声が震えているのに気付く。
「・・・・・・泣いてんのか?」
ゾロはサンジの前に胡坐を掻いた。
「どうした?サンジ。」
ゾロが再度聞くと、サンジが顔を上げてキッと睨んだ。目が、真っ赤だった。
「んな時ばっか、名前呼ぶんじゃねぇっ!!」
「・・・・・・何怒ってんだ?」
「わかんねぇのかよっ!」
「・・・・・・・・・あぁ、遅くなって悪かった。すまん。」
ゾロが素直に謝ると、サンジは一瞬ポカンとしたがすぐに眉間に皺を寄せた。
「てめぇに迷子癖があることなんぞ、先刻承知なんだよっ!って違ぇだろっ!!!」
「あ?んじゃ、何だ?」
ブチ切れたサンジに対し、何が何だか分からないゾロは素直に聞いてみた。
するとサンジは唖然として、そして唇をキュッと噛み締めると視線をゾロから外した。
ゾロはサンジの言葉を待つ。ゾロが自分が話すまで動かないだろうことを見て取ったのか、サンジの口が開いた。
「・・・・・・てめぇ、昨日の夜、どこ行ってた?」
「・・・・・・・・・。」
――――って、そりゃ言えねぇだろ。自分の気持ちがわかんねぇから、試してきましたなんてこっ恥ずかしい。
ゾロが答えずにいると、サンジは瞳を潤ませてゾロに視線を戻した。

「オレ、聞いた。・・・・・・んで、見た。」
「何を?」
「今日の昼間、市場に行った。てめぇが晩にゃ帰ってくるって言ってたからよ。メシでもって思って。
 ・・・・・・そん時歓楽街の入り口辺りでえれぇ騒ぎになってて、そいつらの話が、耳に入ってきた。
 海賊狩りのロロノア・ゾロが娼館借り切って乱交パーティーだって。何人も・・・・・・何人も女侍らせて、
 んでも萎えねぇ、さすがイーストブルーの魔獣だって。」
「・・・・・・・・・。」

――――まぁ、確かに貸切状態つーんだろな、ありゃ。
「まさかと思ったぜ。てめぇ、返事くれるっつってたから1晩1人でゆっくり考えてんだろって勝手に
 想像してたからよ。」
「・・・・・・・・・。」
――――いや、考えたぜ、つーか実感したぜ。
「したら・・・・・・出てきたんだよ、てめぇが。その娼館からよ。・・・・・・流石に、ショックだった。」
「んだ、その場にいたなら声掛けてくれりゃよかったじゃねぇか。したら、こんなに遅くなんなかったのによ。」
ゾロの言葉に、サンジがクワッと牙を剥いた。
「オレのせいかよっ!って、違ぇだろっ!!ちったぁ、言い訳しねぇのかよっ!オレの気持ちは
 どうでもいいのかよっ!てめぇが女抱いてきて、オレはそりゃ結構な事でって言えると思ってんのかよっ!
 それとも、オレはてめぇの欲望の捌け口にでもなれってのか?陸じゃ女買って、海じゃオレってか?
 そりゃ、都合良過ぎるんじゃねぇのかっ!オレはそんなの我慢できねぇっ!好きじゃねぇなら応えてくれるな。
 嫌いだって言われた方が何ぼかいいってんだ、この色欲エロ魔獣がっっ!!!」
肩を上下させて、ぜいぜいと息をするサンジの瞳からは、ボロボロと涙が零れている。
そこで、ゾロは漸く思い至った。サンジが何に怒っているのかを。

――――ったく、鈍いにも程があるぜ。
自分にホトホト愛想が尽きて、はぁーっと溜息をつく。
サンジはそんなゾロを見て、その溜息の意味を取り違えたのか寂しそうな顔をした。
「・・・・・・泣いて、悪かったな。もう・・・・・・いい。」
そう言って、テーブルの下から這い出てゾロの脇を抜け立ち上がった。
「どこ行く?まだ、話は済んでねぇ。」
ゾロがサンジの手を掴んで止めた。サンジは俯いて、また涙を流す。
「もう、これ以上・・・・・・オレに惨めな思い、させねぇでくれ。ちょっかい出して済まなかったな。」
「ちょっと待て。てめぇ、何1人で突っ走ってんだ?」
「そういうことなんだろ?」
すっかり誤解しきったサンジに、ゾロは覚悟を決める。
――――全部話すしかねぇか。
こんな顔は見たくない。こんな顔はさせたくない。ゾロは捕まえていたサンジの手をギュッと握り締めた。
「座れ。んで、オレの話を聞け。」
「嫌だっ!手ぇ離せ!!」
「聞け。」
「嫌だっつってんだろっっ!!」
振り向き、ゾロを睨み付けるサンジの目には、新たに涙が浮かんでいる。
――――クソッ!どーやったら、聞いてくれんだ?
「サンジっ!!」
「・・・・・・もう、もういいっつってんだろっっ!!」
サンジに大声で拒絶され、ゾロも終に切れた。

「あーーーーもうっ!!オレぁなぁ、女共相手じゃ勃たなかったんだよっ!!!」
「ホラ、見ろ。やっぱ、女買ってたんじゃ・・・・・・って、へ?」
ゾロの台詞を正確に理解したのか、サンジが固まる。ゾロは仏頂面で頭をバリバリと掻く。
そして、渋々話を続けた。
「オレぁ、今まで恋なんぞしたことねぇから自分の気持ちがわかんなくてよ。んで、ウソップに相談したんだよ。
 したら、好きなヤツ出来たら他のヤツなんか抱けねぇって言うからよ。試しに行ってみたんだ。」
いつの間にかサンジはゾロの前にしゃがんでいて、興味深そうに聞いている。涙は止まったみたいだ。
「でよ。最初についた女がたまたまそこのbQだったらしくて。色々やってくれたんだが、一向にオレのは
 元気にならねぇ。キレた女が他の客相手してたbP呼んできたんだが、それも駄目だった。2人とも
 てめぇが見たらメロメロのいい女だったと思うぜ。そっから、入れ替わり立ち代り娼館の女全員俺を
 その気にさせようと躍起になってやがったが、オレぁちっともその気にならねぇ。そのうち女共オレが
 ホモだと決め付けやがって、そこのオーナーが経営してる男娼屋に声掛けて呼んできやがった。」
「・・・・・・・・・。」
「案の定、女共よりその気になんねぇ。ただ・・・・・・。」
「ただ、・・・・・・なんだよ?」
「あんまりオレが無反応だから、向こうが好みはねぇのかって聞いてきやがったもんで言ってみた。
 金髪碧眼で、色白で、スレンダーなヤツがいいって。」
「・・・・・・って、ゾロ、てめぇ・・・・・・。」
サンジが憮然とした顔をした。
「そいつに相手してもらった時ぁ、おっと思ったが・・・・・・。声聞いたら、萎えた。」
ゾロはそこで言葉を切って、自分を見つめるサンジの目を見て言った。

「てめぇじゃ、ねぇ。」
サンジが目を見開く。
ゾロはそんなサンジの頬に手をのせて、触れるだけのキスをした。
閉じられていたサンジの瞼が開くのを待って、ゾロは言葉を続けた。
「てめぇに惚れてる、サンジ。」
サンジは信じられない様に首を横に振ると、とんでもないことを口にした。
「・・・・・・てめぇ、インポなだけじゃねぇの?」
「は?」
――――アホにも程があるな、こいつぁ。
「あのなぁ、・・・・・・ほれ。」
「――――――っ?!!」
握っていたサンジの手を自分の股間に当ててやる。
自分を主張するゾロのそれを、サンジは布越しに触ってビクッと手を引っ込めた。
「てめぇ見てっと、こうなんだよ!」
「・・・・・・・・・。」
サンジは顔を真っ赤にしてゾロを見つめる。
「てめぇ以外はダメだ。ダメになっちまった。こんなことにならなきゃ気付かねぇなんて、
 オレも大概ニブいよな。」
「・・・・・・・・・だけ?」
「あ?」
「ホントに、オレだけか?」
サンジは頬を染めたまま、真剣な顔で聞いてくる。だから、ゾロもサンジの目を見て首を縦に振った。
「てめぇに辛い想いさせて悪かった。だが、自分の気持ちに確証のないままてめぇの気持ちに応える
 ワケにはいかねぇと思った。もし、オレの勘違いで、ただの欲求不満からだったりして、てめぇを
 傷付けたくなかった。だが、・・・・・・・・・。」
ゾロは、そこで言葉を切ってサンジに近付き、腰に手を廻して引き寄せる。
そして、自分よりも細いサンジの身体をギュッと抱き締める。
「もう、間違えねぇ。オレぁ、てめぇが好きだ、サンジ。」
ゾロがそう言うと、サンジはゾロの首に手を回して洟をズズッとすすった。
それから、顔を上げてへへっと笑った。
潤んだ瞳が細められ、真っ赤になった頬を弛ませ、薄桃色に染まった首を傾げて。
――――オレだけの笑顔だろ、こりゃ。
思わずゾロもニッと笑って、少し開いてるサンジの唇に喰らい付いた。

浅く深く、角度を変えながら口付けを交わす。サンジの腕は、ゾロの首に廻されたままだ。
服の上から背中を撫でれば、「・・・・・・んっ・・・。」と声を上げて身を捩る。
そんなサンジの反応に煽られて、ゾロはサンジを床へと押し倒し、シャツのボタンに手を掛けた。

「んな、焦んなよ。」
サンジがククッと笑う。
そして、ゾロの手を退けて自分でネクタイに手をやりながら、「てめぇも脱げよ。」と顎をしゃくった。
ゾロはシャツと腹巻を一気に脱ぎ捨てる。
サンジはまだネクタイを外したところで、ゾロの目を見ながらボタンを1つ1つ外していく。
開いていくシャツから覗くサンジの白い身体は首と同様に薄っすらとピンク色で、ゾロはそれを
瞬きも忘れて見入った。思わず、口の中に溜まった唾を飲み込む。

「オレ見て欲情するか?ゾロ。」
「あぁ。」
「オレとSEXできるか?」
「あぁ、してぇ。つーか、もう我慢できねぇ。」
まだゾロの気持ちを疑うようなサンジの言葉に、即座に肯定することでサンジにゾロの心が伝わることを願う。
ゾロの返事を聞いて、漸く納得したのかサンジは着ていたシャツを脱ぎ捨て、履いていたスラックスを
下着と一緒に取り去った。

「・・・・・・サンジ・・・。」
ゾロの目の前に晒された、サンジの裸体。女の柔らかさは感じないが、筋肉質でもない。
ただ、ただ、・・・・・・綺麗で。
ゾロは、動くことも出来ずに見惚れた。
「ゾロ、・・・・・・来いよ。」
そう言って差し出されたサンジの手に、ゾロは優しく口付けた。













「・・・・・・参ったな。」
グッタリしたサンジを後から抱き締めて、ゾロはボソッと呟いた。
その言葉の意味を図りかねたのか、サンジが訝しげな視線をゾロに投げた。
「あ?・・・・・・参ったなっつなぁどーいう意味だ。ってーか、オレの方が参ったっての。」
横に置いてある上着からゴソゴソと煙草を引っ張り出し、1本取ると口に咥えて火を点ける。
フゥーっと煙を吐き出して呆れた様にゾロを一瞥すると、サンジは言葉を繋いだ。

「だいだい、初っ端から『抜かず3発』はねぇだろ。オレぁ、てめぇの倍はイってんぜ。クタクタだっつの。」
これみよがしにハァッと溜息をつくサンジの肩にゾロは額を擦り付ける。
「てめぇがエロすぎんだよ。ホント、参った。」
「なっ?!!オレのせいかよ!!――――っ?!!」
ガバッと振り返ろうとして、サンジは痛みに顔を顰めた。
「大丈夫か?」
「心配する位なら、加減しろ!」
「・・・・・・・・・できん。」
少し逡巡した後、そう応えたゾロにサンジは一瞬キョトンとして、そして笑った。
屈託の無い、それでいてどこか艶めいた、ゾロの好きなゾロだけの笑顔。

「そうやって、笑ってろ。」
「あ?」
「オレにだけ、そうやって笑ってくれ。」
「・・・・・・・・・ゾロ。」
「他のヤツに見せんじゃねぇぞ。」
「・・・・・・・・・あー、ゾロ。」
サンジは少し考え込んで、ゾロから視線を外し咥えていた煙草の火を床で消した。
「何だ?不服か?」
「いや、その・・・・・・・・・オレぁ、結構頑張ったぜ。」
「は?」
「だから、てめぇ相手に素直だっただろが。」
「・・・・・・・・・ムリしてんのか?」
「ムリっつーか・・・・・・・・・あー、オレがてめぇに素直って自分で言うのもなんだが、おかしいだろ?」
ゾロは考える。

サンジが素直、サンジが素直、サンジが素直・・・・・・・・・。
「ルフィが食欲不振つー位、有り得ねぇな。」
「だろ?・・・・・・・・・って、そこまでかいっ!!」
デコピンされてゾロが顔を顰める。
「で、それがなんだよ?」額を擦りながら先を促すと、サンジは顔を少し赤く染めながら俯く。

「オレぁさぁ、てめぇに対する自分の気持ちってヤツに結構前から気付いてたんだけどよ。そん頃ぁ、
 てめぇとは喧嘩ばっかだったし、どうしたもんかなぁって。一緒にいられりゃいっかとも思った。
 でも、こう苦しいじゃねぇか。んで、ウソップに聞いたんだよ。てめぇなら好きなヤツ相手に
 どうするよって。したら、いつも笑顔でいるんだって。笑わせてやるんだって。相手の喜ぶ顔が
 見たいから、オレは笑顔を絶やさないってよ。」
「・・・・・・・・・で?」
「ん?んーーー、だからよ、今までのオレじゃてめぇ相手に笑うのにかなり努力を要したっつーことだ。」
「やっぱ、ムリしてんじゃねぇか。」
「だーーーーっ!!違ぇだろっっ!!!」
ムッとしたゾロにサンジがキレた。
「こっ恥ずかしいんだよっ!てめぇ相手に素直に笑うのはよっ!!てめぇが好きだっつーのが、
 丸分かりじゃねぇかっ・・・・・・・・・って、わっ!!」
自分の言ったことに気付き、口を押さえて真っ赤になったサンジを見て、ゾロはニカッと笑った。
そして、ワタワタしているサンジを更に強くギュッと抱き締めた。
「しゃーねぇ。もう、ムリすんな。オレぁ、てめぇに惚れちまったし。普通のてめぇでいろよ。」
「・・・・・・ゾロ・・・。」
「でもよ、たまにはオレにてめぇの笑顔、見せてくれ。」
ゾロがそう言うと、サンジはククッと笑った。
「オレの笑顔に堕ちたかよ。」
「んーーー、てーか、てめぇが笑うとオレのココがよ。」
ゾロが自分の胸をトントンと叩く。
「てめぇを好きな気持ちで一杯になって、嬉しんだよ。」
「――――っ!!・・・・・・てめぇってヤツは・・・・・・。」
ゾロに向き直り、恥ずかしいヤツと胸元で囁くとサンジからキスをしてきた。
離れようとする唇に、今度はゾロから噛み付くように唇を合わせる。

「もう1ラウンド、ヤるか?」
とゾロが問えば、「手短に頼むぜ。」とサンジが笑う。
サンジの首筋をペロリと舐めながら、ゾロは思った。
――――こいつを笑わせるのは、意外と簡単かもなぁ。













島を出航してからのGM号。ゾロとサンジを除くクルー達は、ただただ呆然とするばかり。
「サンジくん、変わったわね。」と、ナミが言えば、「ゾ、ゾロも怖ぇよぉ。」と、チョッパーが震え、
「何があったのか想像してはいけない病が・・・・・・。」と、ウソップは青褪め、「ま、楽しみましょ。」と、
ロビンがしたり顔で笑い、「サンジにメシ強請っちゃいけねぇの?ゾロと遊んじゃいけねぇの?」と、
ルフィはナミに詰寄る。

そんなクルー達の前では。
ラウンジ前の手摺りに凭れて胡坐を掻くゾロと、その腿の上に腰を下ろして煙草を燻らすサンジが、
ニコニコと微笑みあっている。
自分の感情に素直なゾロに。
明白な愛情表現に、はじめ驚き、呆れ、恥ずかしがり、でもやっぱり嬉しくて終始頬が弛みっぱなしのサンジに。

お互いが、超ご機嫌だ。
サンジの笑顔の行方は、ゾロの行動が握っているのだ。




                   END






笑顔の行方

−2−

まさにラブラブSS!!
うっかり二人に当てられて、元気百倍になっちゃいましたよ。
最初に戸惑うゾロが可愛くて、結構無理してたってサンジが微笑ましいです。
開き直っちゃったらゾロは無敵だもんね♪
これからも二人の未来が笑顔いっぱいでありますように
ありがとうございました(>▽<)