「おい、終わったぞ」
「・・・」

オレの呼びかけに反応は無く、ゾロ寝息を立て続けている。

「どけよ・・・重いだろ・・」

そうぼやきつつも、オレは笑顔でゾロの髪にそっと触れてみる。


久しぶりに島に到着し、今日1日は2人で船番だ。
ナミさんにオレ達が恋人であるとバレてから船番や買い出し等2人の時間が増えた。
いつもなら、2人になると、その・・すぐにそーいうことをしてきやがるマリモに、隙を見せないように
警戒していた。
この島に到着する直前に巻き込まれた嵐で流石にオレも疲れているしなあ・・・。


船員が船を降りて行くとゾロが近づいてきたので、蹴り跳ばすつもりでいると、ゾロが持ってきたのは・・・
『みみかき』だった。

「おい、耳がゴロゴロして気持ち悪い」
「はあ?」
「ウソップの前で耳に指を入れてたら、これをくれた」
「よかったなじゃねぇか。いいモノ貰えて」
「・・・やってくれ」
「そんなの、自分でやりやがれ。何でオレがマリモの耳を掃除しなきゃいけねぇんだ?ああ?」
「こんなもの使った事がねえ。」
「はあ?お前、今までどうしてたんだ?」
「寝てれば気にならなかった」
呆れて何も言えないでいるオレを無理やり座らせて、ゾロはひざの上に横になった。
仕方ねぇな。と溜息をつきながらも、ゾロの耳掃除をしてやった
でも、こういうのって、いいな・・・。
“午後の日差しの中、膝枕で耳掃除・・・平和に過ごす幸せな時間”
しばらく忘れてたな・・・。
耳掃除が終わっても、膝の上で眠っているゾロを見つめながら、そう思った。



心地よく吹き抜ける風邪を感じながらゾロの顔を覗き込む。
しかしよくこんなに寝れるよな。でもこうしていると子供みたいだな。
それにあらためて見ると・・・カッコいいよな、ゾロって。鼻筋もきれいだし、まつげも長いし。
などと思いながら、そっとほほに触れてみる。
そのまま髪に触れようと、手をずらしていくと、ふと、耳朶の感触に手を止めた。

・・やわらかい・・

当然といえば当然のことなのだが、そのやわらかさと、マリモが、どうにもアンバランスに思えた。
親指と人差し指でつまみ、動かしてみる。
ぷにぷにぷに・・むにむにむに・・・
“この感触・・・なんか病み付きにりそう。”と笑いながら、ゾロの耳朶を弄ぶ。
ぷにぷにぷにぷに・・・・・

「何やってんだ。お前は。」
「わっ・・・おっ、起きたのか?わりぃ。」
オレは慌てて手を離した。
まさかゾロがこれくらいで起きるとは思っていなかったので、驚いた。

「そんなに耳を触って楽しいのか?」
「え?あっ・・ああ。なんか気持ちよくて・・・やわらかいし・・・。」
「・・・やわらかい?」
「・・・おお・・なんかな、お前は全身鍛えてやわらかいイメージが無くて。だから、なんていうか・・・新鮮な
 感じで、つい・・・。」
赤くなりながらもサンジは素直に答えた。

「・・・ついか」
ゾロの口に・・・悪い笑みが浮かんだ。
とたん、
「わっ!・・・ちょっ、おい」
「お前は俺と違って、やわらかいところ多いよな。それにいい匂いだし、触りたくなる俺の気持ちが
 わかったんだな。」

いつのまにか、オレの両手は頭の上に一つにまとめられ、ゾロのあいた右手は、シャツの中に入ってきている。
「でもココは硬いんだな・・なっ?サンジ?」
「あ・・何言って・・んっ」
ゾロ硬い指が、頂に触れ、そこを円を描くように撫でる。だんだん強く力を加えられ、時折、キュッ摘まれる。
「何で硬くなってるんだ?なあ、言ってみろよ。」
耳元で意地悪くささやかれ、ゾロの指に翻弄される。
「離・・せ・・っ・・あ・・はあっ・・・」
意地悪な言葉に反論しようとすると、言葉をかき消すように、貪るように唇を重ねられ、口内を舌で掻き乱す。
唇から首筋を通りそのまま硬くなった頂にキスは移り、暖かい舌が責めてくる。
「やめ・・っ・・んっ・・ゾロ・・・まだ・・明るいのに・・んっ」
ゾロの唇が触れた所から、身体が溶けていくような感覚に溺れながらも、午後の日差しとそよ風が理性を働かせる。
「明るいから・・・何?」
口元に笑みを浮かべながらゾロの手が下に降りていく。
「ここは、どうなってるんだ?」
ズボンの上から後ろを刺激される。
「・・・んんっ・・・ああっ」
ゾロはジッパーを下ろし、ズボンを剥ぎ取られ足を開かれる。
そのままパンツの脇から指を滑り込ませた。

「!・・・はっ・・あ・・あんっ」
「お前の中も・・やわらかいぜ・・ほら・・」

オレ自身には触れず後ろを刺激される。
ゾロの太い指が1本、2本と増やされ、クチュクチュと自分の音が聞こえる。
どんどん身体の中から湧き上がってくるモノに支配されていく。
ゾロの指は、ゆっくりと中を掻きまわして、奥を刺激していく。
パンツはオレの先走りですっかり色が変わっている。
オレ自身を触ってもらえず、両手も拘束され自分でも触る事が出来ず涙が流れる。
「ゾ・・・ロっ・・・!焦ら・・・いで・・・さわ・・・っ・・て」
「そうだな・・・ここも硬くなってる・・・なあ?」
手の拘束を解き、サンジの中から指を抜きゾロはパンツを下ろした。
「ああっ・・・」
現れたオレのペニスは赤く色づいて、とめどなく滴を零しながら脈を打っている。
ゾロはサンジの片足を持ち上げ、汗と先走りでしっとりとしている袋を優しく口に含んだ
「んっ!」
びくん、とサンジのペニスが震える。
ゾロは手を伸ばし、それを頭から包み込んだ。
ゾロはサンジ自身を根元から握り直し、ゆっくりと上下に擦り始めた。
「んぁっ・・・はっ・・・ああっ」
時折人差し指を先端に伸ばし、先走りを塗り広げる。
ゾロの舌が袋を離れ、先ほどまでほぐされひくひくと痙攣しているサンジの後ろに向かう。
舌先を尖らせて中に挿し込ませ、サンジ自身を擦る手の動きを段々と大きくしていく。
「ああぁっ!・・・ゾロっ・・・やあっ」
ゾロは舌を離し、身体を上げる。
「や?・・・本当に嫌なのか?」
ゾロ声が、指が、舌が・・・狂わされる。

「耳朶は・・やわらかいぜ・・」
耳朶に歯を立て、舌が耳の中に差し込まれ、指は敏感な部分を擦り続ける。
ゾロの触れている所に感覚が集中し、思考が無くなる。湧き上がってくる快感・・・。

「ああっ、んっ、あっ、はっ・・・も・・もう・・」

身体全部が、ゾロを感じ、ゾロを欲して、ゾロに・・支配される。

「あ・・ぞ・・ろ・・・いい・・きもち・・・いい・・・ん・・」
「いいか・・?」
「んっ、い・・・れて・・・ほ・・しい・・・ああっイカ・・・せて」

熱い塊・・・快感に、身体・・・貫かれる。

「ゾ・・・ロ・・・あっ・・・ダメッ!!・・・ん、はぁっ!!」
大きく腰をうねらせ、サンジは勢い良く放出した。

「まだまだ、これからだ。サンジ」

ゾロにささやかれ、意識が戻ってくる・・・と、ゾロに、更に貫かれた。
後ろから、腰をぐっと捕まれ打ち付けられる。
「んっ・・・ああっ・・・」
達した直後の新たな刺激にサンジは再び熱くなり身体がのけぞる。

「ああああ!!」

ゾロの刻むリズムに飲み込まれ、ゾロと繋がっていることを、熱と身体が溶け合う感覚で理解する。
ゾロはサンジ自身を握り込む。
「・・・サンジ・・お前・・良すぎだ・・・」
ゾロは腰の動きを早め、それと同時にサンジのペニスを擦る速度を上げた。
「はあっ・・んっ・・い・・・い・・から・・ああんっ」
「くっ・・・あっ・・」
大きく身体を反らせ、ゾロはサンジの中に大量の精を放った。
強く打ち込まれたゾロ自身から熱い脈動が伝わり、サンジの身体が大きくしなる。
「あっ・・・んっ・・・ゾロっ!!あ、あ、ああああぁぁぁぁ!!」
絶叫しながら、ゾロの後を追うようにサンジは勢い良く放出させた。
サンジは力尽き倒れ込んだ。
僅かに押し寄せる余波を感じながら、ゾロはサンジをきつく抱きしめた。





・・・せっかく、平和な午後を満喫してたのに・・・


「いつでも、どこでも発情しやがって。このエロマリモが!!」

ようやく呼吸が落ち着きサンジは呟いた。
「ああっ?お前が誘ったんだろ」
「ああ?オレはてめえの耳を掃除してやっただけだろうが」
「はーっ。耳は性感帯のひとつだ。その耳の穴に棒を突っ込んでこすったり、動かしたりするんだ。普通くるだろ」
「・・・この変態マリモ。普通はそんなこと思わねぇよ!」
「そうか?まあ耳掃除なんてしたことなかったからな」
「はぁ・・・もういい。そろそろ離・・・だーっ何またデカクしてやがるんだ!!」
「俺はやわらかいイメージが無いんだろ?」
ニヤリと笑みを浮かべたゾロの唇が重なる。
次第に深い口づけに変わっていった。



・・・こんな風に、サンジの平和な午後は終わりを告げたのだった。







END



耳掃除