天使がお見舞い


「ちょっと行ってくる」


そう言って天使のお仕事としての正装である黒いスーツに着替えたサンジはベッドに向かい声をかけた。
いまだ裸のままでベッドで根腐れていたゾロはその声でようやく眩しそうに目を開けた。
「あ?今日休みだったんじゃねえのか」
「ああ。でも体調の悪いレディをお助けしないと」
「だいたいお前、癒しの天使だろ。なんで体調悪いやつの手伝いだよ」
「いいんだよ。俺は全てのレディの味方だ」


すでに真っ白な羽根を広げ今にも下界に降りようとしている恋人を見つめながらゾロは「やはりこいつには白が似合う」と場違いな事を考えつつのっそりとベッドから起き上がった。


「ちっと待ってろ」
「何だよ、もう行かないとレディがお待ちかねだ」
「どうせ行くなって言っても行くんだろ。俺も行くから待ってろ」


ベッドサイドに無造作に引っ掛けてあった服を手早く着込むとゾロもまた下界に降りる準備を始めた。
「はあ?何しにくんだよ」
「お前一人で行かせたら帰って来ねえだろうが」
そして、サンジの仕事である癒しには似つかわしくない刀を三刀腰に差すと「行くぞ」とゾロもまた羽根を広げた。


「帰って来ねえって…。万年迷子に言われたくねえよ」


サンジは有無を言わさず付いて来ようとする嫉妬深い恋人に大きなため息をつくと


「まあ、置いてっても迎えにくんだろ、どうせ」
と、振り返りニカっと笑うと真っ白な大きな羽根を羽ばたかせた。






end



   *  *  *



ゾロジェル付きでうちにも来てー!(魂の叫び)
・・・失礼しました コホン
癒しの天使、サンジェルちゃんがせっせとお仕事するのにゾロはすぐ辛抱溜まらず迎えに来ちゃうんだよね。
こうして最初からオプション付き?で来てくれるなんて大歓迎よサンジェルちゃん。
きっとレディも具合悪いの吹き飛んじゃうわー!
私も具合悪くなったら、ゾロ付きサンジェル妄想で乗り切れます。
差し詰め腰の具合が・・・(殴☆)