恐ろしい男 2


「可愛いピンクだ。前は怪しいものはなさそうだな。」
嬉しそうに看守は笑い、またコックの身体をくるんとひっくり返した。
鉄格子に駆けられた手錠ごと両手が捻られて、コックは痛えと呻く。

だがゾロは、その白さに目を見張った。
後ろを向かされ、膝までずり下げられたズボンの上にあるものは、剥き出しにされたコックの尻だ。
そのつるんとした丸み。
目に痛いほどの白さ。
まさに、剥き卵!!!

看守が息を呑むのがわかる。
嬉しそうに肩を揺らし、荒く息をついている。

「こりゃあまた、なんて白さだ。いい尻をしてやがる。」
涎を垂らしそうな勢いでそう言うと、その尻頬に汚い手を置いた。

この野郎、触るんじゃねえ!

ゾロは喉元まで出かかった叫びをぐっと堪える。
ともかく、我慢できなかった。
これ以上ないくらい綺麗で柔らかそうなコックの尻に、汚い看守の手が触れただけで脳みそが沸騰しそうだ。

だが看守は背後から来る殺気にまるで気付かず、膝を突いて目の前にコックの尻を突き出させる。

自分の指をべろりと舐めるとその奥に触れ始めた。

「あ、・・・やめろ、やめろっ」

本気で焦るコックの声。
つられてゾロもなぜだか焦れた。
看守は何をやる気なのか。

「何か隠してるといけねえからな。調べさせてもらうぜ。」
その言葉どおり、何かを探るように指を突き入れ、揺らしている。
白い双丘の奥にちらりと見えたピンク色は、見る見るその色を濃く変化させた。

コックのピンクのケツが・・・

ごくりとゾロは唾を飲み込んだ。
もう、鍵を開けてる場合ではない。

「うあ・・・畜生、やめろ・・・」
その間にも看守は野太い指を2本に増やし、更に突き始めた。

「どうだ?ここか?いや、ここあたりに何か隠してやがるか?」
ひひひと笑う声が耳に障る。
やわやわと揉まれて、軽く突かれて、その度コックの白い尻が揺れる。

「・・・ひっ」
「ここか」

コックの後ろ頭が軽く跳ねた。
金髪が揺れている。

畜生、顔が見えねえ。
今、無性にコックの顔が見たい。

看守は執拗にコックの尻を弄り続ける。
いつの間にか3本に増えた指は、ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てて赤く色づいた秘部を押し広げるように
出し入れされている。

「ああっ」
コックの口から漏れた声は、明らかに艶を帯びている。
そのことに、ゾロは戦慄した。
こいつ、男にケツ弄られて、感じてやがる。

元はといえばゾロを助けるために単身飛び込んできた筈なのに、当のゾロはすっかりそのことを失念していた。
ともかく今は腹が熱い。
いや、腹じゃないか。
その下がものすごく熱い。

看守の手が、コックの乳首をきゅうと抓った。
また小さな悲鳴が上がる。
コックの茂みの中のものはいつの間にか勃ち上がり、先端から汁を零し始めていた。

「ここだな。ふ・・・処女のクセにいい感度してやがる。」
処女?処女なのか?
処女のクセに、こんなにいやらしいのか。

もはやゾロは限界だった。
腹筋に力が入る。
横腹に突き刺さったままの短刀が、ずぶりと数センチ押し出され、抜けてしまうくらいに。

みしみしと頭上で音がしているが、ゾロは頓着しなかった。
ともかく今は、目の前のコックの痴態から目が離せない。

「や・・・もうっ・・・」
コックの声に泣きが入った。
看守は満足そうに指を引き抜くと、前を寛げ始める。

「まあそうがっつくな。どうも奥が深くて探しにくいからな、いいモノを入れてやる。」
ギンギンに怒張した赤黒いモノが取り出される。
それを見た途端、ゾロの頭の中で血管が2、3本弾け飛んだ。


「うおおおおおおおお」

地鳴りのような声と共に、ガラガラと何かが崩れる音がした。
驚いて振り向いた看守は、ありえない光景に目を見張る。

頑丈な鉄鎖で戒められていた筈の男が、壁ごと鎖を引きちぎり、今は海楼石の檻を破って背後に立っている。

しかも跪いた看守の眼前にいきり立つのは、服の上からでもわかるそれは大変立派なもので、横腹に
刺さったままの短刀より太く長かった。

「・・・!」
声を出す間もなく看守は殴り倒された。
コックも不自由な体勢のまま振り仰ぐ。

「このクソ腹巻!!!最初からそうやって出てろ阿呆!!!」
力の限り罵詈雑言を浴びせるが、今のゾロはそんなこと聞いちゃあいない。
目指すはコックの白い尻の奥のみ。

「おい、マリモ!なにすんっ」
喚くコックの腰を掴み上げ、尻肉を押し広げて、看守が弄っていた部分に目を凝らした。
赤く色づいたそこは淫らに濡れて、ひくついて見える。
もはや限界とズボンをずり下げ、己の昂ぶったものを押し当てた。

「・・・っ、あ!」
コックが息を呑む。
散々に解されたそこは、ゾロのモノを包み込むように受け入れ、奥へと誘った。
本能の赴くままに、更に奥へと突き入れる。
熱い熱がゾロを包み、中はまるで吸い付くようだ。

・・・これは、すげえ。

いまだかつて経験したことのないような快感。
狭くて熱くて、蕩けるようで・・・うっかり気を抜くと持っていかれそうだ。

「う・・・う、・・・あ」
コックの腰をしっかり掴んで、ゾロは狂ったように何度も腰を打ちつけた。
その度コックの口から悲鳴とも嬌声ともつかない音が漏れる。

看守がしていたように、コックの胸に手を這わせて乳首を抓む。
またコックの身体が跳ねた。
きゅっと締まって、危うくイってしまいそうになる。

コックの乳首はこりこりとして、小さく頼りないのに手触りがいい。
夢中で抓んで押し潰して捏ねた。
その度コックの中が締まる。
たまらない。

律動を止めないでもう片方の手でさっきから張り詰めているコックのモノを握りこんだ。
また締まる。
締まりすぎだ、こいつ。

「ああ・・・ああああ・・・」
鼻を鳴らして泣くコックの顔を見たいと思った。
ずっと見たいと思っていた。

ゾロは伸び上がって横からコックの顔を覗きこんだ。
長い前髪に目元が隠れて表情がよくわからない。
だが開きっぱなしの口元から引っ切り無しに喘ぎ声が漏れて、透明な涎が糸を引いて顎を伝い落ちている。

ぐん、とひときわ深く抉って、コックは白い背を撓らせた。

「ひ、いいい・・・」
短く叫んで何度も身体を痙攣させる。
ゾロの手の中で弾けた白い液は鉄格子を濡らし、強烈な締め付けをゾロにもたらした。

この野郎!!!!!

この期に及んでゾロの頭を支配したのは怒りだったが、それを上回る強烈な快感にゾロ自身もその最奥で
熱い精を爆発させた。



















「いやー、今回は恐ろしい敵だったなあ。」
ほぼ壊滅状態に追いやった要塞を眺めながら、ウソップは一息ついた。
全員無事帰還したGM号の甲板で、傷だらけのクルー達は銘々に今回の戦いに思いを馳せている。

満身創痍だったはずのゾロは、なぜかぐったりとしたサンジを抱き抱えて難攻不落の要塞から脱出してきた。

横腹に突き刺さっていたはずの短刀は自然に抜け落ちたらしく、血止めの必要もないくらい筋肉が盛り上がって
しまっている。
弾はすべて貫通していたし、チョッパーの出番は少なかった。



ゾロを助けに行ったはずのサンジは多くを語らず、ただ酷く怒った様子で機嫌が悪い。


「ゾロに深手を負わせ、俺らを長いこと足止めしやがったんだ。本当に手ごわい敵だったよな。」



ウソップのその言葉に、ゾロとサンジは同時に首を振る。


いーや、本当に恐ろしいのは



こいつだよ。
てめえだよ。





お互いの心の声は、届くことはないはずだ。

END

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