天使のため息


麦わら海賊団の料理人であるサンジが、実は甘いものが大好きだという事だなんて。
この船に乗り合わせて居る者なら誰しもが知っている事だ。
勿論、過酷な経験を持つ彼は食べ物の好き嫌いだなんて一言も言った事など無かったし、どんな時にも食材に対する感謝の念を忘れない。
……にも関わらず、彼の仲間達は、サンジが甘味が大好きで、そして実は熱い食物が苦手という事を知っていた。
彼はにゃんこやトナカイでさえも裸足で逃げ出す程の猫舌だったのだ。


ある日突然、コックの背中に生えたちっちゃな羽根は、相変わらず彼の背中にちょこんと乗っかっている。
飛べる訳でもなく、特に何かの役に立つ訳でもなく、ただ何となく彼の背中に居座っていた。
淡々と、可愛いだけの役立たずに徹するその態度は、ある意味感嘆に値する。


雨ニモマケズ。

風ニモマケズ。

そういう人に私はなりたい…などとうっかり口走ってしまいそうな、飄々とした様子で羽根はコックの背中でフルフルと震えていた。


どちらかというと、コックの背中の羽根はマイナス要素である。
ちんまりとサニー号のコックの背中にくっ付いているこの羽根、どういう訳だが彼の心情に如実に反応するのだ。

嬉しい時はパタパタと波打ち。
悲しい時はぴるぴると打ち震え。
緊張した時はピンと上を向いて張り詰め。
落胆する事が起こった時は、ヘナヘナと彼の背中に張り付くのだ。


女性相手にはオツムの中身を疑う程緩いが、ヤロー相手には素直でなくガラが悪く口も悪い男。
素直でない……なんて慎み深い言葉で表現するのが失礼な程の意地っぱり且つ見栄っ張り。
その意地というかぶっちゃけ痩せ我慢をシレっとしてみせるのが男の矜持だと信じて疑わない。
要はバカなのだ。
どこぞの剣士様程ではないが、実はマゾなのかも知れない。
血をボタボタ垂れ流しながらタバコを咥え、ニッカリと笑む余裕のある男でいようとする。
其れを現実のモノとして体現するだけの実力もある。

それがサニー号の料理人サンジだ。
その羽根が役立たずなりに一生懸命、頑張って仕事をしているのをコックだけが知らなかった。

「コックさん、美味しそうだったからつい沢山買ってしまったの。たまには一緒にどうかしら?」
「寒かったから〜。サンジくんも一緒に食べてみて?そして今度サンジ君なりにアレンジしてくれたものを作ってくれると嬉しいんだけど」
失礼かと思ったけど…と、ロビンが少し申し訳なさそうに、しかしはにかんだ様に微笑むのに、ナミが満面の笑みで瞳をキラキラさせて手に持った包みを振り回す。

ケーキも美味しいけど、和菓子系もヘルシーで大好き。
こないだ作ってくれたおはぎ とっても美味しかったから。
こういうのもサンジ君が作ったら更にすごくすごく美味しいと思うんだ〜。

二人の美女のあまりの眩しさにサンジは眩暈を起こしたかの様によろめいた。
当然、その瞳はヒトとして有り得ない程に見事なハートを描いている。
それに飽き足らず、咥えたタバコまでもがポポポポ…とハート型の紫煙を噴き上げている。
まるでおもちゃの様な男だ。

「お汁粉よ、お汁粉!!ぜんざいなら食べた事あるけど、お汁粉は初めて」
「地域によって違うみたいだけど、コレは小豆の粒が見当たらくて汁のみなのね」
少女の様にはしゃぐ声に料理人としてのプライドが刺激されたのか、サンジは現実の世界へと舞い戻ってくる。

「…………お汁粉…?」(ピクン、と僅かに反応する羽根)
「うん。サンジ君、甘いのも大丈夫だよね?」
「はい、大好きです」(凄く嬉しそうにパタパタしている)
「一流コックさんのお口に合えば良いのだけれど…」
「とんでもない!!ロビンちゃんやナミさんが選んだお汁粉だなんて、そんなの美味しいに決まってるさー!!お二人に選んで貰えるだなんて羨ましすぎるぜ、コンチクショー!!!」(お辞儀するように上下に揺れながら小刻みにパッタンパッタン実行中)

この場に居た全ての者達の視線を己(正確には背後を)が釘付けにしているだなんて気付かずに、コックはクネクネと器用に身を捩らせた。

「うん。冷めない様にポット入りだから、まだアツアツのホカホカよ」
「………………え?」
「アツアツのホカホカよ、コックさん」
ナミの言葉が理解出来ない様にきょとんとした顔をしたサンジに向かって、ロビンが駄目だしをするかの様にゆっくりきっぱりと言い切る。
「……アツアツの……」
「お団子が」
「………ホカホカの…」
「お汁に入っているの」
呆然とした様に呟くコックの言葉をそれぞれに引き取ってナミとロビンが答える。

「アツアツのお団子がホカホカのお汁に……」

(ああ!!ヘナッってなったーーーーーーー!!)

アツアツのホカホカだと聞いた途端。
ヘナヘナと力を失ってぺちょんとサンジの背中に張り付いた羽根を見た美女二人及び麦わら海賊団の野郎共は。
可哀想だと思いつつも余りの愛らしさに身悶えた。

「オイ、絶対駄目だぞ、アホ眉毛」
彼らのやり取りの近くで目を閉じていた緑色の髪を持つ剣士が、片目を開けて呆れた様に声を掛ける。
「お前らもだ、ナミ、ロビン。コイツをあんまり苛めてやるな」

可哀想に。
アホな顔がますますアホ丸出し、いや寧ろ全開になっちまってるじゃねぇか。

顔を顰めながら諌める剣士の言葉はあまりにもアレだが、一応庇っているのだろうか?
彼の口内の過敏さを誰よりも知っているであろう男なりに、何か思う事があったのかも知れない。

男に声を掛けられたサンジの背中がピクンと揺らいで、ゆっくりと振り向く。
瞬時に変貌した対剣士仕様の憎々しげな表情は、航海中の今までのゾロに対する態度と何の変りもない。
しかし、男に声を掛けられた瞬間、背中の羽根は硬直してピン、と上を向いている。

「…失礼過ぎるにも程があるってんだこのクソ剣士…」(緊張中)
「本当の事だろうがよ、このグルグル。あっちいスープ、飲もうとして火傷してビービー泣いてたのは誰だってんだ?」
「泣いてねぇッ!!!!」(ガガガガーーーと真っ赤になるが背中の羽根は今だ緊張続行中)
「いやいや泣いてただろ、ありゃあ…ああ、じゃあ涙目ってヤツか?」
そりゃ可愛すぎるってもんだろうが、オイ。
顎に手を置いて考える仕草をする剣士の表情は何処までも真面目で真剣だ。
それだけに周囲の者たちは、何となく居たたまれない。

「泣いてねぇし、火傷もしてねぇよ…全く…何だってんだてめぇ…」(強がりつつも緊張続行中)
「いやいやてめぇ、口の上の方、ビロビロになってたぞ(ここで羽根、ビクリと痙攣)、美味いモン食えなくなるってぇのも問題だが、コックとしてそりゃあ拙いだろうがよ」
「分かってるよ……クソッ…」(悔しそうな表情を浮かべつつもまだまだ続行中)
「いーや、てめぇは全然分かってねぇ」

腕を組んだゾロは憮然とした表情になりサンジを見据えた。

あの羽根が嬉しそうにパタパタするのが見たいが故に、サンジに差し入れが増えているのは事実だ。
そして落胆してショボっと背中に貼りつく羽根が見たいという、軽い嗜虐心が存在するという事実もまた然り。
そして何故かそれを管理しているのが、仲間のカロリー計算をきっちりとこなすサンジではなく、己に対しては無計画無頓着を絵に描いた様なゾロである。
甘味を好むのも勿論あるのだが、大体がこの見かけによらずお人好しの料理人、人が何かくれるといったら断りきれないのである。
誰かがくれると言ったのならば、インフルエンザウィルスでさえも大事に持ち帰るこのコックが、恋人である元海賊狩りは心配でならなかった。
元々男の恋人は甘いモノが好きだとはいえ、自分やルフィとは違いそんなに一気に量をこなせるタイプではないのだ。
過去の壮絶な経験のせいで、体が受け付けないのか。
ちまちまと少し食べて、時間を置いてまたちまちまと食べるタイプである。
なのに食べ物は大切に…という信念を忠実に実行しようとする余り、捨てきらずに動けなくなる位に食べたりするのだ。
普段気の強い彼がぐったりと体を丸めてゾロの膝の上で眠っている様は痛々しく、男を堪らない気持ちにさせる。
増して、猫舌の彼が、熱いものを摂取して痛みに瞳を潤ませているだなんて言語道断。
彼が慈しんでいる食材が、彼に牙を剥くだなんて考えるのも恐ろしい事である。

「俺の大事なてめぇを傷つけるなんざ冗談じゃねぇ。例えてめぇでも許さねぇぞ、このアホコックが」

どーーーーんと。
いっそ堂々と胸を張って言い切った未来の大剣豪は無駄に男前である。
その背後で女性二人が萌えを隠しきれずにきゃあきゃあと囁き合う。
辛抱堪らず、その他大勢の男共もそれに加わる。
勿論、意外な誠実さとか野性的な男の色気だとかをダダ漏れさせているゾロにではない。
そのお相手であるサンジに対してだ。

「ね、ね、ロビン〜〜ぶわっってなった、ぶわっって」
「まぁ…猫ちゃんみたいね」
「ありゃあ威嚇してんのか?逆効果だと思うそ」
「単に恥ずかしいんじゃねぇのか?グル眉の兄ちゃんはよ」
「若いって素晴らしいですよね、ヨホホホ」
「かっわいいなぁ、サンジ」
「可愛いって言うより、何かアレ、ウマそうだぞ!!」
「…ッ!!……おま、…何…」

ソロに対峙している時、常に緊張状態を崩さない羽根は呆然自失のサンジがゾロの言葉を理解した途端、まるで猫の尻尾の様にブワッと膨張した。

「だって俺のだろ?」
俺のじゃなくてもずっと大事だったけどよぉ。
今は俺のだってんなら、だったら尚更大事にしねぇとな。

お行儀悪くサンジの顔面に指を突き付けて当然の様にシレっと言い放つゾロの言葉に、サンジは再び絶句する。
「…いや…てめ…」
「俺はてめぇのなんだから、てめぇも俺のだろうが」

あんとき約束したろ?
あんときの約束ってどういう状況での約束デスカ?
……なんて恐ろしくてとても聞けそうにない。

顔を引き攣らせるウソップ筆頭麦わら海賊団の男衆と、何も理解してない無垢なトナカイと何も気にしていないゴム。
あくまでもサンジの背中のみに意識を集中させている賢明で聡明な女性陣。

「なぁ…てめぇは俺のだろ?」
「……ぐぅ…」

立ったままのサンジの手を引きよせて、蒼い瞳を見上げながら唇を寄せながら何処か甘える様な声で問う男。
呆然としながら小さく頷く彼に、手の甲に触れたまま満足そうに男の唇が綻んだ。

「だったらてめぇの体はてめぇが大事にしろ。戦いで傷つくなとは言わねぇが、俺のに無駄な傷、付けんじゃねぇってんだ」
「……お前だって」
「ぁあ?ちゃんと生きて帰って来てんだろうが?キチンと持ち主の所へよ」
まぁ時々壊れかけなのは、ご愛嬌だけどもよ。
ちゃんと、を強調してゾロが確信犯めいた笑みを浮かべる。

「あ、ピンクになった」
「ふふっ、可愛らしいわね」
「桜の花みたいだ〜〜」
桃色の空気に染まった空間でアップアップしている男性陣と対照的に、ほのぼのとしているナミとロビンと、大好きな色を見つけて嬉しそうなトナカイ。

「お汁粉ーーーーーーーッ!!!!」
遂には我慢できなくなったルフィの咆哮に、ビクッと身体を震わせたサンジが我に返る。
「…あ…わり…」
ギクシャクとしながらも動き出そうとするサンジの腰を掴んで、ゾロはヒョイと立ち上がる。
「ナミ、一杯分だけ残しといてくれ。後でコックと一緒に食うからよ」
「…半分ずつ?」
「おう。時間が立ちゃあ 食いやすくなるからよ」
あーんしながら?…と聞きたそうな聞きたくなさそうな…とっても嫌そうな様子でナミが答えを返すのに、至極当然とでもいった感じでゾロが頷く。
子供にするかのように抱き上げられたコックが恥ずかしいのとバランスを保つためにゾロの太い首に腕を回す。
細身の肢体に手の平を這わせた剣士が、薄桃色に染まった羽根にそっと触れると愛おしむようにそっとなぞった

「……甘い…甘すぎるわよ…ゾロのくせに何なのよ、一体…」
嗚呼、絶対に見ないようにしてたのに。
意識的にサンジの背中に意識を集中させていたナミは、ついうっかり見てしまった慈しむ様なゾロの表情に疲れを隠せない。
ナミが愛して止まないサンジの背中についている感情豊かな可愛い羽根には、オプションとしてもれなく藻類が憑いている。
そう、まさに憑いているという表現が正しい。
入れたくないのに視界に入ってしまうのだ。

「アンタ、どんだけサンジ君が好きなのよ?」
以前、愛らしい羽根と其れにくっついているむさ苦しい男の組み合わせにキレたナミが詰ると、ゾロは一瞬驚いた様に目を開いてそして唇に苦笑を滲ませた。
「あ〜〜…生きて帰りてぇなと思う位には?」
「…アンタ…どんだけサンジ君が好きなのよ…」
ゾロの答えに先程と同じ言葉を違うニュアンスで呟いてナミはガックリと肩を落とした。

目の前の男は、自分がどれだけ熱烈な愛の言葉を言ってのけただなんて思わずにきょとんとしている。
剣の道と酒以外には驚くほど執着の希薄な男にこれだけの言葉を言わせたこの船の料理人にも戦慄を覚える。


「剣士さんがあんなに情熱的だっただなんて意外だったわ」
「アレは元々。言葉が上手くないから言わなかっただけ。見てりゃ分かるわ」
ホゥとため息をついて夢見るようにロビンが呟くのに、ナミはばっさりと切って捨てる。
「サンジ君がこの船に乗りこんでからよ、徐々にアイツが人間らしくなっていったのは」
加減を知らない罵り合いが、いつしかじゃれ合いの様を見せてきたように。
頑なに想いを認めようとしなかった剣士が其れを認めた途端、あの男の剣は迷いがなくなり更に恐ろしい程に強くなった。
死する事すら恐れなかった傲慢なまでに不遜な男が、生きて帰りたいとまで望む相手を認めるまでにどれほどの葛藤があったのだろう。
生きたいと思う心は弱さでは無い。
そう悟った瞬間。
ひたむきに強さだけを求めた男は一体何を思ったのだろう。

あの剣士の中の何かを揺すぶり起こしたのがルフィという人物ならば。
其れを育てていったのは間違いなくあの喧嘩っぱやく優しい料理人なのだろう。

「もしもあの羽根が大きくなってサンジ君を何処かへ連れていこうとしたならば」
ナミは其処で言葉を切って、何とも言えない顔でロビンを見つめる。

「アイツ、きっと何の躊躇いもなしにサンジ君の羽根を毟るでしょうね」
あの慈しむ様に撫でたのと同じ掌で。

愛しいという想いは、綺麗ごとでは済まされない。
失えないのなら尚更。

「そうね、彼ならそうすると思うわ」
静かな口調でロビンが同調する。
でも。

「コックさんも其れを望むと思うの」

だって離れたくないんだもの。
コトンと、何処かあどけない少女の様に首を傾げながらロビンは微笑んだ。

「…ああ…そうね…ラブラブなんだもんね、愛しあっちゃってるんだもんね…多分お互い初恋なんじゃないの?サンジ君は女性を神聖視し過ぎてて肉体関係まではどーよって感じだし、ゾロはゾロで女知ってそうだけど、そういうトコ割り切ってそういう女性としかしたこと無いんじゃないのかしら。元々付いてなかったんだもん。羽根の一つや二つ全然惜しくないっつーか寧ろ弊害?マリモの手が俺の背中に、コックの背中に俺の手が触れられねーじゃねぇか…位は思ってそうよねーアイツら。ってぇ、させるかーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!!!」

床に手を這わせてブツブツ言っていたナミが雄叫びを上げながら勢いよく顔を上げる。

「サンジ君の羽根はチョッパーの毛皮と並んでこの船の癒し。どちらも失えないわッ!!!あんな藻類になんて好きにさせるもんですかッ!!!」
「でもよりによって彼の背中に羽根だなんて危険だと思うの」
鼻息荒いナミに少し憂いを含んだ表情でロビンが呟く。
「どうして?」
「ノース特有の透き通る様なきめ細かく透明な肌に、光の加減によって碧にも蒼にも見える瞳の色。あの年齢になっても色褪せる気配の無い金の髪はこの世界においても希少価値の高いものよ?」
「サンジ君に対してモノだなんて…」
「ええ、そうね。私たちにとって彼はかけがえのない大切な存在。でも彼を良く知らない他者にとっては彼は希少価値の高い存在でしか過ぎない」
それも極上のね。
彼って黙って澄ましていればかなりの美形だって事は、貴女も知っている筈よ。
ただでさえ危険なのに、そんな彼に天使もどきの羽根が生えているだなんて人攫いに攫ってくれと呼びかけているようなものだわ。

「強けりゃ問題ねぇ」

「……て、あの恥も外聞もない面食い馬鹿剣豪なら言うと思うの。実際、サンジ君、面食い穀潰し野郎と双璧って言われる程度には強いしね。何よりあの面食い寝腐れ剣士がそんな事許さないと思うわ。面食い藻類の火事場の馬鹿力だなんて島が真っ二つになる位じゃ済まないんじゃないのかな。何より私の最大の敵はあの面食い阿呆剣豪なんだけどね。マリモの癖に面食いなんて迷惑な話よね。全くあの面食い剣士は」

誰かの真似をしているのだろうか。
眉間に精一杯の皺を寄せたナミは低く渋い声で呟くと、やってらんないとばかりに面食いを連呼した。
しかめっ面のナミが可愛くて、思わずロビンは噴き出す。

「ホント、問題ないわね」
「ほんっと、問題だらけなんだけどね〜」
二人は顔を見合わせてクスクスと笑う。

本当、問題だらけだ。
でもあの羽根は出来ることなら手放したくない。
心やさしく時々どうしようもなく緩い。
でも本当に大事な事は隠し通そうとする、あの嘘つきで綺麗な彼に貼り付いているのだから。
そしてあの。
誰かを慈しむという人並みの感情をやっと覚えた。
人間としての感情の乏しかった男を含めて、彼らを、そして仲間たちを丸ごと愛おしいと彼女達は思った。


Fin



      *****


猫の尻尾か仔犬の耳か!!って感じで、感情ダダ漏れのサンジの羽根なんですね。
くああああ、可愛いーーーーっ!!(じだじだ)
しかも、ゾロが臆面もない(此処重要)
臆面もなくべったべたに愛してるん、可愛がってるん、サンジに憑いてるん(笑)
他者への愛情を自覚した時、自分への執着もまた生まれたんでしょう。
そんなゾロの、心の成長も垣間見えて嬉しい幸せサン誕をありがとうございます。



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