潤滑油の日



「やっべ、ゾロ抜けなくなったって」
「なにしてんだよ」
「無茶しやがって」
「ゾロ、顔赤え。きついんだろ」
「早く抜いてやれよ、サンジ泣きそうじゃん」
「サンジの大事な…」
「ギッチギチだな」
「なんでいきなり嵌めちまったんだよ」
「入るかと思ったんだよ」
「明らかに大きさ違うだろうが、物理的に無理だろが!」
「ゾロの太え…」
「ゴツゴツしてっから引っ掛かるだろうに、よく入ったな」
「入ったはいいが、抜けねえとか」
「抜けねえとやべえだろ」
「俺、チョパ先生呼んでくる」
「ばっ…止めろっ」
「だって、にっちもさっちも行かねえだろ」
「血が滲んでんじゃね」
「イヤだ、バレる」
「ダメだって無理に動かすな、壊れる」
「ゾロがバカだな」
「バカだ」
「けど抜かねえとお互い辛いだろ」

「…仕方ねえ、誰か調理室行って洗剤取って来てくれ」
「洗剤?」
「しみるんじゃねえか」
「切れてんだぞ」
「知るか、背に腹は変えられねえだろ」





「うし、抜けた」
「洗剤強え」
「最強」
「呆気ねー」
「しみる…」
「自業自得だバーカ」
「学校に指輪持って来てるってバレたら没収されんだろ」
「せっかく調理室行ったんなら、洗剤じゃなくてサラダ油とかでよかったんじゃね?」
「あ」
「あ」
「バーカバカ」







End