in the side
「ん・・・ふっ・・・うぅん・・・」
余計な物がなにも無い殺風景な部屋に響く声。
サンジは両手首をベッドに押さえつけられ、口には布を噛ませられ両足は左右に開かれている。
足の間に男が割って入り、下から押し上げるように、腰を上下に動かしている。
「ふっふっふっ・・・ふぅぅん・・・」
サンジの後孔に誇張した男のペニスが長い時間、出たり入ったりしている。
中の一番気持ち良い所を擦られてはいるが、強弱もない変わらない刺激に、サンジはもどかしく苦し気な声を上げている。
激しく突かれるでもなく、ただサンジの内壁をずっと擦られている。
与えられる刺激に、サンジのペニスはビンビンに勃ち上がっているが、根元をゴムで縛られているため、透明な液が少しだけ先端に溢れていた。
イけそうなのにイけない。吐き出される事のない熱と欲望は、サンジの下腹部に燻り続け、その熱が苦しくて堪らなくてサンジの頭が左右に振られると、目に溜まった涙が零れおちる。
「・・・んふぅ・・・ふぅぅんん・・・っん」
サンジが流した涙を男はそっと親指の腹で拭うと、その涙をペロリと舐める。
「しょっぺぇ・・・」
「ふ・・・」
「どうした、さっきより中の締め付けが緩くなってきているぞ」
変わらない刺激にサンジの中もその圧迫感に慣れて来たのか、さっきまで男のモノをきつく締め付けていた内壁が解れ、太く堅い男のペニスを難なく飲み込んでいる。
「お前の中もだいぶ俺のモノに慣れてきたな」
グッとサンジの奥へ強めに突き入れると、サンジは「ふぐっ・・・!」と声を上げる。
「もっと欲しいか?」
サンジの耳元で囁く。
「イきたいか?」
男の言葉にサンジは素直にコクコクと頷く。
物欲しそうなサンジの目を見て男はニヤリと笑う。
サンジの膝裏を抱え広げ持ち上げ身体を折り曲げ、男はゆっくりとペニスが抜けるギリギリまで腰を引く。
そして思いっきり強く腰を叩きつけるように突き入れると、さっきとは打って代わって腰を激しく振る。
「ンンン−−−−−ッッ!ンふっ、ンふっ・・・ンンン−−−ッッ・・・」
激しい突き上げにサンジは無意識に男の腕に爪を立ててしがみ付くと、その激しさから逃れようと身体をくねらす。
「逃げんじゃねぇ、大人しく俺に突っ込まれて善がってろ!」
サンジの髪の毛を掴みベッドに押さえつけると、猿轡を外しサンジの口を解放する。
「ほら、思いっきり啼け!」
そう言いながら腰を叩きつけるように何度も激しく上下させる。
「ひっ、うぁ・・・あ・・・あ、あ、あ、あぁぁぁ−−−っっ!」
前立腺を男のペニス全体で擦り、最奥を思いっきり突かれるとサンジは嬌声を上げる。
「も・・・イく、イく・・・!」
「いいぜ、イっても」
「・・・や、はず・・・て、外して!」
サンジはずっと根元に括られたゴムを外して欲しいと懇願するが、男はサンジの苦しげな顔を見ると、笑みを浮かべる。
「このままでイけるだろう」
「ひっ!これじゃ・・・で・・・な・・・」
射精感が押し寄せてきて、下半身が熱くどうにかなりそうで髪を振り乱し、サンジは涙をポロポロ零しながら許しを乞う。
「だした・・・ねが・・・だから」
「出さなくてもイけるんだ・・・ぜ!」
ガツッと強く叩きこむように奥に突き上げる。
サンジの下半身がガクガク痙攣し、その震えが徐々に上へと上がってくるかのように震えだす。
「あああぁぁぁぁっっ!・・・・・ア−−−−−ッッ!!」
「ぐぅぅっ!!」
背中を仰け反らせながら悲鳴を上げる。魚が跳ねるかのように身体がガクガクと揺れた後、サンジの頭がカクンと落ちる。
初めて射精せずに絶頂を迎えたサンジは、その快感に耐えられなくて気を失ってしまう。
サンジがイった瞬間、後孔がギュゥゥと締まり、男も耐え切れずにサンジの中に白濁を飛ばす。
荒い息を吐きながら男はサンジの中からグチュリと音を立てながらペニスを引き抜くと、後孔からトロトロと精液が溢れ出てくる。
意識を失くしたサンジの顔をジッと見た後、、汗で顔中に付いている金糸を優しい手付きで払い、薄く開いた口端の涎を拭う。
サンジの身体をそっと持ち上げると、男はギュッと愛おしそうに抱き締める。
* * * * *
重い瞼をゆっくりと開ける。
何故、俺はココにいるのだろう。
身体がダルく指一本動かす事も出来ない。
目に映っているのは天井なのだろうか、視線が上手く定まらない。
身体全体にまるで何かが乗っているかの様に重い。
腰から下は感覚が無い。
一体どれだけあいつは俺を。
喉が渇いて痛い。
サンジは今の自分の滑稽な姿を思うとフッと、自虐的な笑みを浮かべる。
ああ、もう飛行機出ちまったな、本当なら今頃は空の上だったのに。
ボーッしながら天井を眺めていると、ギギギギギ−−ッ、と音を立てて扉が開く。
サンジの肩がその音にビクリと揺れ、扉の方へと顔をゆっくりと向けると、朝方までサンジを犯した男が入ってくる。
「あ、ああ・・・っ」
目を大きく見開いて、目に映った男を見てサンジは恐怖する。
「やっと目が覚めたか」
口端を上げて男は笑う。
「ゾ、ゾロ・・・」
目を細め、サンジを見下すようにゆっくりとベッドの側へと歩いていく。
さっきまで動かなかった身体が、その男から逃げようと後退る。
ゾロの手がサンジへと伸びてくると、サンジは反射的に顔を背けて目を瞑ってしまう。
グイと、背中を持ち上げられて体を起こされる。
吃驚してサンジは目を開けてゾロを見る。
「ほら、水だ、口を開けろ!」
そう言ってゾロは、サンジの口元にコップを差し出す。
「あ・・・」
カラカラに渇いていた喉が、並々と注がれている物を欲して、サンジは言われた通りに口を開ける。
後もう少しで喉に潤いが満たされようとした時、ゾロはサンジの口元からコップを遠ざける。
「あぁっ・・・!」
遠ざかるコップを追いかけるように、サンジの身体が背中に回されたゾロの手から離れようとした途端、ゾロはサンジの後髪を掴むと引っ張る。
「アッ、痛ぅ!」
顔を上に向けられると、ゾロの顔が目の前にあった。サンジの目の前でゾロはコップの水を飲み干す。
「ゾ・・・うう、ふっ・・・ん」
何か言う前に唇はゾロの唇に塞がれ、口の中に液体が広がる。ゴクリと飲み干すと、口端から零れ落ちた水を、ゾロは唇を放すとペロリと舐め上げる。
「うっ、ゴホゴホッ」
いきなり流し込まれたせいか、サンジは咽かえる。
「ハァハァ・・・ううっ」
今度は噛み付く様にキスをされ、ゾロはスルリと素早くサンジの口内に舌を滑り込ませ、舌を絡めとり、何度も角度を変えて口の中を激しく犯す。
あまりの激しさに、サンジの顔は苦痛に歪むが、胸から感じる刺激に身体がビクンと跳ねる。
ゾロの手がサンジの乳首を、親指の腹で円を描くようにして撫でている。グッと先端を奥へと押し込むように押して離すとプクリと元に膨らむと、今度はギリッと捻り上げるように摘み引っ張る。
「うぐぅぅぅっ!」
今だ口をキスで塞がれているサンジは、抓られた痛みを、くぐもった声を上げながら身を捩る。
ゾロは手を休めずにキュ、キュ、と乳首を二本の指の腹で揉むと、さっきまで痛いと言うように唸っていたサンジの声が段々と変っていく。
「ンゥゥ・・・フ・・・ッ、フゥ・・・ンン・・・」
艶を含んだ声に、ゾロは目を細めてゆっくりとサンジの唇から離れると、ニヤッと晒う。
「何だ、そんなに気持いいのか」
「な・・・ち、違う!」
「へぇ、じゃあこれは何だ?」
ゾロの手がサンジの下半身へ伸びると、震えながら勃ち上がっているモノを握り、グニグニと動かす。
「ヤメろ!」
何とか身を捩って逃れようとするが、ゾロの手の動きが気持ち良くて、腰が僅かに動くだけだった。
「こんなにもう漏らしやがって」
「アアアァッ!!」
トロトロと先端から溢れている液を、搾り出すかのように強く握られ、サンジは喉を仰け反らせて嬌声を上げる。
「淫乱な身体だな」
耳元で囁かれ、サンジはカッと羞恥で顔を赤らめる。
「まぁ、そうなるようにお前の身体を変えたのは俺だけどな」
ククッ、と今度は耳元でゾロは嘲笑い、耳朶に噛み付く。
「続きをしようか、サンジ」
こんな地を這うようなゾロの低い声をサンジは聞いた事が無い。昨夜も散々ゾロに身体中を弄ぐられ、後孔を無理やり広げられ、穿たれ、大量にゾロの精液を中に放たれたのに、これからまた始まる事に、恐怖で顔から血が引いていくのが解るくらいに、サンジは青褪めている。蒼い瞳が揺れている。その怯えた顔にゾロは全身がゾクゾクと震え欲情する。
「あ・・・ヤ、イヤだ・・・もうイヤだ!!」
全身をバタつかせて、サンジはゾロの腕から逃れると、這うようにして離れようとしたが、腰を掴まれてベッドの上に顔を突っ伏してしまう。
「おい、いい加減諦めろ、俺から逃げられねぇ事くらいもう解ってんだろ!」
「もう・・・もう・・・ゾロ・・・イヤだ・・・ヤメて・・・」
くれ、と言う前にサンジの後孔に堅いモノがグッと宛がった途端、入り口を押し広げるようにゾロのペニスが最奥へと押し入ってきた。押し迫る苦しさにサンジは声を上げる。
「アアアアァ−−−−ッ!!」
「ハッ、お前の中まだ俺のでグチョグチョだな。お陰で慣らさなくても、スムーズに根元まで入っていったぜ!」
「アアア・・・カハッ・・・ア」
ゾロの尋常じゃない太さと大きさのモノを全部入れられて、サンジはお腹の中で広げられた圧迫感と気持悪さに一瞬息が出来なくなる。
「どうした、もうこんな事慣れただろうが、この後気持ち良くなるんだからこれくれぇ我慢しろ」
苦しそうに息を吐くサンジに、しっとりと汗ばんでる白い首筋を舐め一噛みすると、ゾロは腰を振り出す。
「ヒッ、あああぁ・・・アア・・・ン、ア・・・」
ゾロは腰を掴んで持ち上げると、ゆっくりと動かす。
サンジも最初の圧迫感が段々と無くなってきて、苦しさが薄らいでいく。
「段々と声が変ってきたな・・・」
サンジの声が苦しさから快感を含んだ声に変ると、先端ギリギリまで抜くと、ゾロはサンジの身体を持ち上げる。
胡座をかいて座っているゾロの上に、サンジの身体を両肩を押さえ込むように落とす。ズブズブと、より一掃ゾロのペニスが深く穿たれる。
「ヒアァァッッッ!!」
サンジの中の一番感じるイイ所を、ゾロのモノで、ズリズリと擦り上げられながらの挿入は、サンジの全身に電流が走り抜け、口は開いたまま塞がらずに口端から唾液が流れ、肩も足も喉元もピクリ、ピクリ、と快感に震えている。
「気持ちいいだろう」
「ア、ア、・・・」
口端を伝い落ちてくる唾液を舐めると、ゾロはサンジの臀部を浮かすように上下に揺さぶる。
今度は激しく、そしてサンジの前立腺を擦りながら突き上げる。
サンジのペニスの先端から、精液がトプトプと溢れては、零れる。
「ア、アアンッ、ヒッ、あ・・・ゾロゾロ・・・イイ・・・もっと・・・」
「ああ、もっと気持良くしてやる」
ハァハァ、と息を荒げながらサンジがそう言うと、ゾロは満足気に口端を上げる。
何度も何度も突き上げ捻じ込み中を掻き回す。
「アアアアッ!ゾロ・・・もうイく、・・・イくッ!!」
「ほら、イけ、今度は思いっきり精液ブチまけてイっちまえ!」
激しく突き上げられサンジは背中を反らせる。
「アアア−−−−ッ!ヒッ、ヒッ、アアアッ!!」
金糸を振り乱し、嬌声を上げ、今まで溢れ零れさせていた白濁を勢い良く飛ばしながら果てる。
サンジがイったと同時に、ゾロの性器を熱くグニグニとした、包み込むような締め付けから、絞られるように締め上げられて、ゾロも「うっ!」と顔を顰めながらサンジの中へ精液を吐き出す。
ゾロはサンジの肩に額を乗せるように俯き、息を整えている。サンジはゾロの身体の中でグッタリとしていた。
「ハァハァ・・・サンジ」
サンジはヒュウヒュウと喉を鳴らしながら息をしている。
「飛行機行っっちまったな、これでもまだ俺から離れようとするのか?」
額に掛かった前髪を払うように、ゾロはサンジの頭を撫でている。
「ゾロ・・・」
「お前が言ったんだろうが、俺の側にいると!」
「・・・・・・・・・・・・」
サンジはゾロに返す言葉もなく項垂れる。
ゾロの言う通りだ。
サンジもゾロも幼馴染で男同士だと解っていたが、お互い好きになり、思いを告げて、何もかも承知の上で付き合っていた筈なのに、嬉しい反面、サンジはいつも不安だった。
あまりにも一緒にいる時間が長すぎて、互いしか見えなくなる。
サンジはゾロが女性と話しているだけで嫉妬する。
ゾロはサンジが仕事仲間と楽しそうにしているだけで嫉妬する。
そんな醜い感情を理由に苛立ちが募り喧嘩する。
負の感情のエネルギーのぶつけ合いはいつか身も心もボロボロになって、お互いダメになってしまう。
だから、離れようとした。
降って沸いたイタリアの某有名レストランへの誘いにサンジは承諾してしまう。
サンジはゾロの前から消えようとした。
だけど出発日が近付くなるにつれ、僅かに態度が変な事にゾロは気付き、そしてサンジが出立する数日前にゾロはサンジを捕えて部屋に監禁すると、毎日サンジを犯していた。
「何でだ。サンジ、答えろ!」
「・・・メだ・・・」
「ああっ!?」
「これ以上・・・一緒・・・いると俺達・・・ダメになる」
「サンジ?」
サンジはボロボロ涙を流しながら言うと、ゾロはそっとサンジの頭を抱えるように抱き締める。
「ゾロ?」
「確かにそうかもしれねぇ・・・」
「えっ!?」
ボソリと言ったゾロの言葉に、サンジは驚く。
「俺も、こんなに嫉妬深いとは思ってもなかった。どうもお前相手だと、余裕なんてものドコにもないからな。だけど、どうしようもなく俺はお前に惚れてるんだ!お前がもう俺の事好きじゃなくなったとしても、お前を誰かにやるつもりも、離すつもりもねぇ!!」
ギュッと力一杯抱き締められて、そう言われた言葉に、サンジは唖然とする。
「ゾロ・・・」
「好きだ、サンジ」
おずおずと顔を上げてゾロの顔を見ると、ゾロの真っ直ぐな瞳にぶつかる。
真剣な眼差しで、真っ直ぐに、揺るがない瞳はサンジだけを見つめている。
その眼差しを正面から受け止めると、サンジの胸はドクンと鼓動を鳴らす。
こいつは、何て目で俺を・・・・
あぁ、こいつからは逃げられない。
イヤ、最初から逃げる事など出来やしない。
俺もゾロが・・・・・
サンジはゾロの頭をギュウッと掻き抱くと、その緑の頭にキスを落す。
「俺も・・・俺もお前に負けないくらいお前が好きだ」
サンジの言葉にゾロは驚く。
「本当は分かってたんだ。お前の側から離れるなんて出来ないって事くらい。どれだけお前の側にいたレディに嫉妬したか、そんなドロドロとした醜い感情を持っている自分が嫌で苦しくて・・・でも、それでもやっぱり俺はお前の側に居たい。自分勝手な事ばかりしてゴメンな。もう二度と黙って行ったりしない。側にいる。今度こそずっと・・・」
その言葉にゾロはサンジの身体をギュッと強く抱き締める。
「ああ、まったく。小させぇ頭で碌でもない事ばかり考えて行動しやがって。いい加減分かれ、俺はお前だけが居れば他はどうでもいい。また居なくなってみろ、何処までも追いかけて見つけて今度は檻にでも閉じ込めて、毎日ヒーヒー言わせてやるからな!」
凶悪な顔をして、またしても物騒な事を笑いながら言うゾロをサンジは負け時とニヤリと笑い返す。
「やってみろよ。今度は俺がお前の精力を全部吸い取ってやる!」
「面白れぇ!!」
笑いあいながら2人は言葉とは裏腹にそっと唇を合わせ、ベッドへと倒れこみ、優しく愛しそうに抱き合い絡み合う。
□ 終り □
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