暗闇の中、瞼を閉じて思い描く。

白い肌に、括れた細い腰。
柔らかな豊満な胸。乱れて揺れ動く長い髪。赤く色艶めいた唇から漏れる吐息にも似た
甘い声。
それを覆い隠すように被さってくる褐色の肌。
隆起した滑らかな筋肉が吐き出す息遣いと共に、揺れ動く。
白い肌が誘い込む様に褐色の肌にと絡み付く。
瞬間、レディに注がれていた筈の視線がこちらに向く。
獲物を狩る様な強い琥珀の双眸に射抜かれる。

「くっ」

瞬間、掌の中で扱いていた性器が弾けた。
軽い倦怠感と、重い罪悪感。
ここ最近の自慰ネタ。
それは、あいつがレディを抱く姿。
どうかしていると、何処かで理性が呼び掛けているのに、想像するレディに被さる様に
あいつの姿が浮かぶ。
知りもしないあいつの舌の熱さや、性器の形を思い描き、体が昂ぶる。
レディの姿が取り変わる寸前に頭を振り、殊更強く瞼を閉じ、吐精を遂げる。

自らの欲望に汚れた手を洗い流し、トイレを後にする。
甲板に出るとひんやりとした真夜中の空気が、肌を撫でて行く。

「さみっ」

震える身体を両手で抱き込んだ瞬間、人の・・・知った人間の気配に体が強張る。
失念していた。今夜の船寝番。
見張台に夜食を持っていったのは自分だったのに・・・そうだ。それを持っていった時に漂
ってきたこいつの匂いに欲情し、自分を抑えられなかった。

「・・・見張りが、下りて来て何やってんだよ?」

この問いが、墓穴を掘る事となっているとは気付きもしなかった。

「あ?便所に下りたら、先約がいたからな・・・」

見張り台から下り、便所に向かうとそこには既に人の気配があった。
ドア越しより聞こえる吐息の様なその音が、誰の者か直ぐ判り、この向こうで何行われて
いるのか察しも着いた。

「随分長い便所だったがナニしてたんだ?」
「・・・何って・・・便所ですることは、皆一緒だろうが?」
「そうだな。一緒だな。だから・・・てめぇから嗅ぎ慣れた匂いがするのか?」

そう言って手を掴み、くんと臭いを嗅ぐと、羞恥からか白い頬が夜目に薄く染まる。

「てめぇのズリネタなんだ?」

掴んだ手をそのまま引き寄せ、耳元に低く囁く。

「俺のネタは、先ず白い肌。もちろん健康的な・・・」

言いながら、その頬を撫で擦る。

「胸は、なくてもイイが、感度がイイのが好い」

頬から胸にと掌を落す。
自慰での興奮が醒めていないのか、シャツ越しにも判るほど硬くなっている乳首を撫で擦る。
抵抗しないのを良い事に、空いてる片手で金の髪を梳く。

「長過ぎる髪は邪魔くせぇからな・・・意外とサラサラしてんな。悪くねぇ触り心地だ」

乳首を弄る手を止めていない所為か、吐く息が上がりはじめる。

「蒼い色ってぇのも、悪くねぇな」

外す事無くみつめ続けた瞳は、欲情にと堕ちるのを耐えているのか潤んでいる。

「喧しい口は塞ぐに限るが、素直な啼き声は聞きてぇな」

薄く開いている唇を下から上へと舐め濡らし、踏ん張る様に開かれている足の間に膝を割り込ませ、
膝頭で形を変え始めている性器を、知らぬ顔して嬲る。
今更逃げ打つ様に身を捩った身体をさらに抱き寄せ、近付けた太股に腰を押し付ける。

「想像しただけで俺のももうこんなだ」

顔を寄せた耳朶を甘く食み、舌を這わす。

「そろそろ見張台に戻んねぇとやばいな」

何事もなかった様にすっと身体を離し、見張台へと向かう。

「来るなら覚悟を決めて来い。その代わり、自慰なんかよりずっと気持ち悦い思いさせてやる」

擦れ違い様、耳元にと吹き込む。
ちらりと向けた視線の隅、惑う様に震える背中が映る。

早く堕ちて来い。俺の所に・・・。

数歩遅れて、付いて来る気配にほくそ笑む。

もう間もなく、獲物は手に入る。






END















罠を仕掛けてエサを撒き、後は堕ちてくるのを待つだけですかー!
なんって悪いゾロ様! 
サンジのこんな無防備なところ狙われたらひとたまりもないよう。
ゾロの手に堕ちて、淫らに喘ぐサンジが目に浮かびます。
いい声で啼くんだこれが!(見てきたように:笑)
この後の情事まで勝手に想像できちゃう、萌え暴走悪ゾロ様、ありがとうございます!
堕ちるサンジと舌なめずりするゾロ・・・大好物だー!



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