あなただけ
    さ〜や様
-2-

ご主人様が指差した椅子には男性器を模した卑猥な玩具が垂直に備えつけられていた。
オレは必然とそれをお尻に入れながら座らなければならない。
本当にこの上に?・・・おそるおそるご主人様を窺った。
しかしご主人様は優しい笑みで再度促した。

“もうやるしかない”ゴクリと唾を飲み込んだ。
アルコールはだいぶ抜けていたけれど、別の意味でふらつく体を起こす。
股の間からのぞく太い玩具に冷や汗が伝う。
こんなものの上に座ったりなんかしたら、どんな痛みが走るのか。
お尻を左右に開き孔を玩具の先端に合わせる。
冷たい無機質な感触がくすぐったい。

「んッ」
尖った先端が入り口に入る。
そして出っ張った部分で詰まった。
オレは飲み込もうと孔に指を差し入れ入り口を広げた。

「うっ・・・くっ・・・あ・・・無理入らな・・・ごしゅじんさまァ・・・」

とうとう泣き言を吐く。
ご主人様は汗で頬に張りつく髪をはがし、肩に手を置いた。
そして一気に体を押し込まれた。

「あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛―――ッ!!!!」

体が引き裂かれるような痛みと肉襞を摩擦する快感に身悶え叫んだ。
長く太い玩具はすんなりとオレの内部におさまった。
胃を押しつぶす圧迫感が心地いい。
入り口がぴたりと玩具に吸いついていて、くちゅくちゅとローションが気泡をつくっている。
なかもその太さに慣れてき始め内壁が蠢いた。

すっかりペニスは勃起し先走りを漏らしている。
だけどご主人様がオレに触れる気配が全くなかった。

「ご・・・しゅじんさま?」

淫猥な椅子に座っている様子をじっくり見られているのが恥ずかしくて次の命令を催促した。
「うん。今度はそれでお尻をグチュグチュしなさい。いいね」
「そ、んな」
「サンジ」
「・・・・・・わかりました、ご主人様」
オレは俯いた。
ふらふらする体勢をなんとか真っ直ぐに保ち足腰に力をこめる。
胸の前で腕を合わせながらゆっくりとお尻を上げた。

チュッ ニチュッ ニチュッ

リアルに玩具のやや凸凹した表面を感じ時々動きが止まった。
入り口の襞が擦られるたびに声を我慢しているせいで鼻にかかった甘ったるい吐息が洩れる。
やっと玩具の半分くらいまで腰を浮かすことができた。
が、すでに息も絶え絶えだった。

「もっとはやく動かせない?いつもなら悦んで腰をふってるのに。今日はどうしたのかな」
「あ、だ、だって・・・くっ・・・ぁ」
「まだ足りないんだね」
「やぁッ」
ご主人様がオレの乳首をつねった。
赤く跡になるくらい酷くされているのにオレはペニスをまた大きくした。

「ああっ・・・やあぁんッ・・・あぁッ」

キュウ キュッ ギュッ
交互の乳首で遊ばれる。

「やあ・・・あッ、ごしゅじ・・・さ・・・あぁ」
「イヤじゃないだろサンジ。ペニスからたくさんエッチな汁を垂らしていて嘘つきだな」
「ひゃぅッ」

乳首の中心を爪でほじられ微かな痛みが伴う。
そこから痺れのような電気が走り脳内を刺激した。
そしてオレはいっそうはしたなく啼いたのだ。

「ごしゅじ・・・さまぁ・・・ちっちくび・・・すっ・・・吸ってくださッ・・・ああッ」
オレは椅子に腰掛け胸を突き出しご主人様にお願いした。

乳首をつねって下さい。
淫乱な乳首を吸って下さい。
気持ち好すぎて狂いそうです。

気づけばご主人様に乳首を弄ってもらいながら腰を動かしていた。
勢いよく腰を浮かしては降ろし、なかの奥まで玩具を招き入れる。
ローションと体液で玩具はいやらしく濡れ滑りが良くなっていた。

「その椅子気に入った?」
「は・・・ぁッ、はぃ、だい・・・すっき・・・です」
「そっか。大好きなのか。サンジはエッチだね」
「ああッ、ごしゅ・・・さまは、きら・・・いですかぁ?エッ・・・な子・・・嫌っい?」
「好きだよ。可愛い可愛い淫乱な俺のサンジ」

あぁ、どうしよう、すごく幸せかもしれない。

「ごしゅじんさまぁ」
オレはしがみついたまま腰を揺らした。
ご主人様のシャツが皺になってしまうのも気にせずしっかりと握り締めた。
広くたくましい胸に頬を寄せ何度も上擦った声でご主人様と呼んだ。

ご主人様に抱きつき卑猥な玩具で自らを慰める図は倒錯的だ。
躯の芯から発せられる情慾がオレを淫らにさせる。

普段は恋人同士だけれども首輪をしているときはご主人様に従順なイヌなのだ。
ご主人様と出逢い、ご主人様の好みに調教されてから、オレの世界の中心はご主人様になった。
まだまだ至らないところがあって迷惑ばかりかけている。
けれどご主人様に躾けてもらっている時間が大好きなのだ。

「あぁッ・・・あッ・・・あぁッ」
「ペニスが涎でダラダラだ。ぜんぜん触ってないのにおかしいね」
「あぁ・・・はぅんっ・・・ああッ」
「触ってあげようか」
「んぁッ・・・は・・・いっ、触って・・・オレのを・・・ああっ・・・ゴシゴシ・・・して・・・くださっ」
「こう?」

ご主人様がオレのペニスを握った。
しかし掌に包んだままで動かない。

「ギュッ・・・てっグチュグチュ・・・して下さい。あっ・・・ああんッ」
「こんな感じ?」
「はいっ・・・ひゃうッ・・・あああひッ・・・溶けちゃあぁぁっぁあ」

お尻とペニスを同時に刺激し愛撫され、だんだんと躯が絶頂に向かい高まっていく。
「ごしゅじんさまぁ、ごしゅじん・・・さまッ」
シャツ越しに自分の掌に爪が食い込むほどそれを握り視線で限界を訴えた。

「まだだめだ」
「やぁッ・・・おかしく・・・なっちゃ・・・ますっ」
俯いているので涙と涎が床に点々と水玉を作る。
「ひぃっ・・・あぁぁんッ」
「我慢できない子には尿道を蓋してあげる」
ペニスの割れ目に爪を入れられ、ついでに根元も締めつけられた。

「やぁっ・・・ごしゅじんさまああ・・・ごめんなさいっ・・・やああ」

吐精を戒められオレはパニックになった。
ぐるぐると躯のなかで出口を失った熱が駆け回る。
オレはうわ言のようにごめんなさいと叫び許しを請うた。

「サンジ」
ご主人様が俺の耳にかかる髪をかきわけ、ゾクリとする愛しい声で囁いた。
「顔をあげて」
ずっと項垂れていた首を立てご主人様を見あげる。

「俺を見て、見ながら射精して」
「エッチな汁をたくさん出して」
「できるだろ?」

絶対的支配者の眼差しでオレを射る。
だけどオレは・・・。
「恥ずかし・・・です・・・やあっ・・・恥ずかしいッ」
顔をそむけようとした。
だがご主人様に顎を捉えられ正面を向けさせられる。

「他所に預けられたいのか?」
「いやですっ」

他所というのはいつまでたっても無作法なイヌやこれから躾られるイヌをプロが調教する場所。
幸い今までそこに預けられたことはないけれど、このまま意固地になって命令に背いていたら
送られてしまう。
オレにとってご主人様以外の人に触られるのは気持ちが悪く、そんなことは考えられなかった。

「見ます、ご主人様を見ながらエッチな汁をいっぱい出します」
「できるの?」
「できます。だから他所にやらないで、ご主人様の傍がいいです」
みっともないほどに泣きじゃくり懇願した。

「そんなに泣かないでサンジ。サンジがいい子なら他所には預けないから」
よしよしとご主人様が撫でる。
「ほら。ね?」
オレはしゃっくりをしながら頷いた。
そしてご主人様に視線を合わせ体を揺り動かした。

「今どんな感じか言ってごらん」
「お尻が・・・じんじんして、ペニスも・・・きもちいいっ・・・です」
「サンジ。視線が下がってるよ」
「はあンッ・・・ああ・・・ごめな・・・さッ・・・あぁッ」

お尻を玩具で弄り、ペニスをご主人様に扱いてもらい。
そしてご主人様の視線に犯される。

とてつもなく淫乱な表情をしているオレを見られている。
その羞恥心がオレを狂わせていった。
仕舞いにはキスができるほどの距離に顔を近づけ、物欲しそうにご主人様の前ではしたなく啼いた。
「ごしゅじんさまッ・・・ごしゅじん・・・さまァッ」
もうだめ。
「俺を見ながらイクンだ。サンジ」
「はっいぃっ・・・ごしゅじんさまっ見ながらぁッ・・・イきますッ」
「可愛いよ、サンジ・・・」
「ひっッ・・・ああ・・・イっちゃあんッ・・・ああっ・・・イっちゃいます・・・エッチな汁・・・でちゃいま・・・す」
背筋を弓なりに張りつめ玩具を締めつけるお尻の筋肉がビクンと痙攣する。

「サンジ・・・いいよ」
ご主人様の許しをもらったとたんオレのなかの何かがプツリと音を立てて切れる。
お尻をグチュグチュしながら卑猥な玩具に悦ぶオレをご主人様が視姦する。
なかで動く玩具がご主人様のペニスのような錯覚に陥る。
前にも後ろにもご主人様がいて、2人のご主人様に同時に犯されているみたいだ。

(ああっ・・・きもち・・・いいょおお・・・ぁッ)

これこそ夢心地というのか。
「ごしゅじッ・・・あぁッ・・・ごしゅじんさまぁああ」

オレはご主人様を呼びながら断続的に精液を吐き出した。
我慢させられていたせいでなかなか射精は終わりを見せない。
ビュッ、ビュックと白い粘りけのある汁があちこちに飛び散った。
その元気の良さをご主人様にからかわれオレは耳まで朱色に染めた。

それからおしっこを漏らしてしまったことのお仕置きも済み椅子から降ろしてもらった。

「サンジ」
イヌの証しである首輪が外される。
ゾロはオレを膝に抱っこしてキスをしてくれた。

「ゾロ・・・オレ・・・オレ」
「わかってるよ。サンジが欲しいだけ抱いてあげる」

さっきまでの意地悪なご主人様の雰囲気が和らぎ、普段の柔らかいものになる。
だけどオレはどちらの彼も好きだった。
だってどちらも彼なのだから。
再び疼きだす情慾にオレはゾロに抱きついた。

これから恋人の時間がはじまる。


END



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