薄暗い格納庫の中、己の荒い息遣いが響き渡る。

 目の前にはぐったりと横たわるサンジの姿があった。

 その口を無理矢理抉じ開け性器を突っ込むと、激しく突き出すように腰を振り始める。

 「ぐっ、ん・・・・・んぐっ・・・・・・」

 苦しそうに呻くサンジに構う事無く、滑った口腔内に性器を捻じ込んでいく。

 先端が喉元に当たり、強い抵抗感を感じながら繰り返し腰を打ち付けた。

 すると、腰を引いた瞬間にサンジが身を捩り、自らの性器が口内から吐き出される。

 「げほっ、げほっ・・・・・・はっ、はっ・・・・・・・」

 俯き激しく咳き込んでいるサンジの髪を鷲掴むと、強く後ろに引っ張り上を向く体勢を取らせる。

 「は、やっ・・・・・やめ、」

 涙と唾液でぐちゃぐちゃになったサンジの顔を無表情に見下ろしながら

 「・・・・・咥えろ。」

 冷たく言い放つと再び猛った性器をサンジの口の中へと突き入れた。

 「・・・・・・歯ぁ立てんじゃねぇぞ。」

 抑揚を抑えた声で告げた後、今度は逃げられないよう後頭部をしっかり抑えるように掴むとそのまま抽挿を再開させる。

 「ん、ぐっ・・・・・・」

 既に抵抗する事にも疲れたのか、サンジは掴んでいた俺の腕から両腕を離すと力無く下ろしてしまった。

 そんな仕草を見ながら、尚も俺はサンジの口内を犯し続けていく。

 頬の内側の柔らかい粘膜をゴリゴリと擦り上げるようにしながら一層深い箇所を突くように性器を突き入れた。

 「ぐぅっ・・・・・!」

 その行為に耐え切れずサンジがえづくが、構わず腰を揺さ振り続ける。

 性器が出し入れされる度ぐちゅっと卑猥な水音が立ち、ゆっくりと射精感が込み上げてきた。

 「・・・・・出すぞ、飲み込め。」

 命令口調で告げた後、腰をサンジの顔に押し付け喉に直接精液を流し込むように射精する。

 「・・・・っつ・・・・・」

 「ぐ、んっ・・・・・・」

 逃げる事は叶わず、サンジは言われるまま喉を鳴らし精液を嚥下していくしかない。

 その様子を冷徹な目で見下ろしながら、残滓を出し切るよう腰を揺する。

 そこでやっと口内から性器を引き抜くと

 「かはっ・・・・・!はっ、あっ・・・・・」

 サンジは苦悶の表情を浮かべ床に倒れ込んでしまった。

 「・・・・・・・・・」

 そんな姿を目の当たりにしながら、俺はこの行動を起こす切欠となった昨日の出来事を思い返していた。



















 俺とサンジは所謂「恋人同士」という間柄だった。

 男同士でそうなる事など有り得ないと思っていたのだが、幸運にも俺達は同じ気持ちを抱いているという事を偶然知る事が出来たのだ。

 最初は信じられなかった。

 だが、深夜二人だけで酒を酌み交わす事に始まり、徐々に共有する時間が増えていくにつれその不安も小さくなっていった。

 そして、心だけでなく身体も手に入れる事が叶ったのだ。

 俺はこのままずっと、その関係が続いていくものと信じて疑わなかった。

 だが・・・・・・・現実は、違っていた。

 いつもなら島に着くと一緒に行動していたのだが、昨日はサンジからこう申し出があった。

 「今回一人でゆっくり市場とか見て回りてぇから、別行動でもいいか?」

 「ああ、別に構わねぇよ。」

 特に不自然さも感じなかった俺はそう答える。

 そうして俺達は別々に町へと出向く事になった。

 一人だと特にする事も無く、適当に立ち並ぶ店の中を覗きながら宿はどこにしようかと考えていた俺の視界に飛び込んできたもの。

 それは、小柄な女と腕を組んで歩くサンジの姿。

 「・・・・・・・・・・」

 呆然と立ち尽くす俺に気付く事無く、サンジと女は楽しそうに笑いながら歩いていく。

 その二人が向かった先にあったもの、それは――――連れ込み宿だった。

 「・・・・・・・・・・」

 サンジと女が連れ立ってその宿の中へと入っていったのを確認すると、踵を返す。

 今自分が見てしまったものを信じたくないという思いで心の中が一杯だった。

 だが、徐々にその思いが重たくドス黒いものへと変化していく。

 先程目にしたあの光景、それが全てを物語っていた。

 多分俺との関係に飽きたか、あるいはやっぱり女の方が良いと気持ちが変わったか、まぁそんな所なんだろう。

 だから今日、船を下りる時別行動にしようと言ってきたに違いない。

 そこまで考え、掌をギュッと強く握り締める。

 そんな事、許せるはずがない。

 昨日まではあの身体も心も、全てが自分だけのものだったはず。

 心変わりを仕方ないと許せる程俺は出来た人間じゃない。

 しかし、そうは言っても人の心は自分の思い通りになど決してならない事も十分わかっている。

 ならば・・・・・

 俺がとるべき道は、一つだけ。

 己の中にあるサンジを想う心の全てを殺してしまうしかない。

 そうする為には、自分がサンジから憎まれればいい。

 そう結論付けた俺は今日、その考えをこうして実行したのだ。

 多分俺は怖かったのだと思う。

 サンジの口から別れを切り出される事が。

 自分の狡さと弱さを痛感しながら、それでも最後まで演じ切るしかないと迷い出した心を叱咤した。



















 硬い床の上に倒れ込んだままのサンジの元へ歩み寄ると、顎を掴み無理矢理上を向かせる。

 「・・・・・・いつまで休んでんだ。まだ終わりじゃねぇぞ。」

 感情の篭らない目で見下ろしながら吐き捨てるように告げると、未だ萎える事の無い性器をサンジの口元に近づけようとした。

 その時、閉じたままだったサンジの瞼がゆっくりと開いていく。

 恐らくその瞳には怒りか恐怖か、もしくは諦めか、そんなようなものが浮かんでいるのだろうと思っていた。

 なのに、俺の顔を真っ直ぐ見上げてくるサンジの瞳はそのどれもを湛えてはいなかった。

 この瞳を、俺は知っている。

 見間違えるはずもない、これは―――――サンジが俺に「好きだ」と告白してくれた、あの時と全く同じものだった。

 「・・・・・・・・・・・・」

 言葉が出ない。

 サンジの自尊心を粉々に叩き割り、思い切り踏み付けるような行為を施した俺にこんな目を向けてくるなんて信じられない思いで一杯だった。

 その目から視線を逸らす事が出来ないでいる俺に向かい、サンジは唾液と精液で汚れた唇をゆっくり動かすと

 「・・・・・・ゾ、ロ。」

 そう、俺の名を呼ぶ。

 「・・・・・・・・・・」

 驚きと戸惑いで混乱したまま動けないでいると、震える手で俺の頬にそっと触れながら再度

 「・・・・・ゾロ。」

 優しく、慈しむような声で名前を囁いてきた。

 「・・・・・っつ・・・・・」

 その手を振り払い、身勝手な行為を続ける事などもう俺には出来ない。

 視線を床に落とし、項垂れる俺に向かいサンジは掠れた声で話し掛けてきた。

 「・・・・・・ごめん、な。」

 「・・・・・・・・!?」

 謝罪の言葉に驚き弾かれたように顔を上げる。

 そんな俺の顔を見つめながら、サンジは更に言葉を発していく。

 「・・・・・俺、が・・・・・てめぇを、怒らせる・・・・・ような、事・・・・・・しちまった、んだよな。・・・・・・ごめんな、ゾロ・・・・・・」

 その台詞に耐え切れず、サンジの身体を強く抱き締めると懺悔するように全てを吐露していった。

 昨日の島でサンジと女が連れ込み宿に入っていくのを偶然目撃してしまった事。

 自分との関係を終わらせようとしていると思い込み、それならばいっそとことん憎まれてしまおうと決めた事。

 その為に自分の心をひた隠して暴行してしまった事を告白する。

 「・・・・・・・・・・・・・」

 俺の話を黙って聞いていたサンジはホーッと小さく溜息を付くと、まだ震えの残る腕を俺の背中に回しながら話し始める。

 「・・・・・そりゃ、誤解だ・・・・・ゾロ。」

 「・・・・誤解・・・・?」

 「ああ。・・・・・てめぇに、見られてたなんて・・・・・気付かなかったけど・・・・・」

 などと呟きながら、昨日俺が見た場面の真実を語っていった。

 それによると、サンジは市場を回っている途中で道端に蹲っている女に偶然出会ったらしい。

 気になって声を掛けると家の者と逸れてしまったという。

 目が悪いらしく、一人で家まで帰り着けるかどうか不安だと呟いたその女に手を貸す格好でサンジはあの場所に行ったというのだ。

 「だが・・・・・あそこは、連れ込み宿で・・・・・」

 「・・・・・ん。だから、あのレディも、最初は遠慮してた。・・・・・・だけど、昨日は人も多かったし・・・・・危ないからって、半ば無理矢理俺が彼女を、

 家まで送っていった。・・・・・連れ込み宿だったのは、俺も、驚いたが・・・・・・彼女を送り届けてすぐ、俺はあの場から、立ち去ったんだ。」

 「・・・・・・・・・・・・」

 サンジが説明した事、それは全て真実なのだろう。

 嘘を付いているのかどうかくらい目を見ればすぐにわかる。

 だとしたら、俺は・・・・・

 「・・・・・・悪、かった・・・・・・」

 そんな言葉一つで許されるような行為じゃない事くらいわかっている。

 何故きちんとサンジに説明を求めなかったのか、今更悔やんでも遅い事も。

 全てを壊してしまったのは、誰でもない俺自身なのだ。

 「・・・・・・・・・・」

 もうこの身体に触れる権利など俺にあるはずもない。

 そう思い、サンジを抱き締めている腕から力を抜こうとする。

 だがそんな俺の動きとは逆に、背中に回されているサンジの腕に力が篭ったのを感じた。

 そして独り言のように呟き始める。

 「・・・・・ゾロが、俺に・・・・・・こんな事、すんのは、俺を・・・・・・嫌いに、なっちまったから、なのかな、って・・・・・・ずっと、思ってた。」

 「・・・・・・・・・」

 「最初は、ふざけんな、って・・・・・怒りを、覚えたし、途中からは・・・・・怖く、なっちまった、けど。・・・・・・でも。」

 「・・・・・・・・・」

 「それでも・・・・・俺は、てめぇの、事が・・・・・・嫌いに、なれねぇんだ。」

 「・・・・・!・・・・・」

 耳を疑った。

 固まったまま動けずにいる俺に向かい、更にサンジの言葉は続いていく。

 「てめぇは、自分のした事が・・・・・・許せねぇ、って・・・・・思っちまってるのかも、しんねぇけど。・・・・・・そんな事は、ねぇよ。

 逆に、俺は・・・・・この手が、自分から・・・・・離れていく、事の方が・・・・・・何より、辛ぇ・・・・・・」

 「・・・・・っつ・・・・」

 耐え切れず涙が一粒零れ落ちる。

 こんな俺を許し、まだ求めてくれるなんて。

 俺は、かけがえのないものを失ってしまう所だったのだと改めて痛感する。

 「・・・・・・ンジ・・・・サンジ・・・・・!」

 抜きかけた腕の力を再び込めるとその身体をギュッと抱き寄せる。

 それに答えるよう、サンジも俺の身体を強く抱き締め返すと頬を伝う涙を唇で優しく拭ってくれた。
















 そのまま暫く抱き合った後、何かを思いついたようにサンジが口を開く。

 「・・・・・・・なぁ、ゾロ。」

 「・・・・・何だ・・・・?」

 「一つ、やって欲しい事が、あるんだ。」

 「・・・・・俺に出来る事なら何だってやってやる。」

 その言葉にサンジは微笑むと、俺の耳元に顔を寄せ小声で囁いた。

 「・・・・・今から、100回『好きだ』って言ってくれよ。・・・・・・そしたら、全部忘れてやる。」

 悪戯っぽく笑いながら告げられ

 「いくらでも。・・・・・・お前が望むなら、何回だって言ってやるよ。」

 そう返しながらそっとサンジの身体を床に押し倒すと唇を塞いだ。

 先程まで俺が与えていた恐怖と苦痛が少しでも和らぐようにと心の中で願いながら、その身体に優しく丁寧に触れていく。

 「・・・・好きだ。」

 耳朶を甘噛みしながら。

 「・・・・・・・・好きだ。」

 首筋を舐め上げながら。

 全身隈なく愛撫するように唇を辿らせていく。

 そして

 「・・・・・・・・・愛してる。」

 溢れる想いを言葉に変える。

 その途端、真っ赤になりうろたえだしたサンジに静かに笑い掛けながら飽きる事無く身体を交え合った。




                                                 Fin
























嫉妬に駆られて、サンジに酷く当たる悪ゾロ様!!
強制フェラが、大・好・物です!(食いつき早い:笑)
いや〜酷い〜〜vv
「咥えろ」 
っきい〜〜〜(ジタジタジタ)←落ち着け
元のゾロがサンジを深く愛する優しい男であるが故に、
痛々しくも切なく萌えてしまいます(萌えるな:笑)
サンジを傷付けるつもりが、自分のが痛いんだよね。
それがサンジにもわかってて、お互いに想いが一層深まるんですよ。
ひろさんにはいつも、結末はきっとラブいとわかってても
ハラハラさせられてしまいます。
酷く切なく、そして甘い悪ゾロ様!ありがとうございましたvv




give up for lost